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ソードアート・オンライン〜一人の青年と吸血鬼の少女は…………〜
The beginning The end
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悪者として生きて行けということなのだろうか。……それはプレイヤー次第になるのだが。


ここで今麗矢は極僅かな違和感の正体に気付いた。
バーチャルゲームだからこそ、思考回路から読み取って動くのに若干のラグが生じる。
もう一つ、現実では麗矢は180ちょっとの身長で背が高いのだ。だが、今は推定175ぐらいだろうか。支障はきたさないと思うが、違和感に慣れるしかない。


「しょうがないか……メリー、ここから出るにはどうしたらいい」


先ほどメリーからどうやってその情報を手に入れたと聞いたら、メリーの存在はメインサーバーにアクセス権を持つプログラム構築体ということだった。
メインサーバーに――――ここでは『カーディナル』と呼ばれるところにアクセスして、これからどうするべきかをメリーは調べ上げていく。


「分かったぞ、お前様よ」


メリーは検索をかけたことによって得た情報をまとめて、麗矢に伝えていく。


「ここでは自発的ログアウトが不可能。全100層をクリアしない限り、ここから出られないそうじゃ。まあ、この仮想世界《ソードアート・オンライン》は魔法がなく、剣とそのスキルだけで戦い抜いていくものじゃ。さらにはこの世界で死ぬと現実世界の死、じゃと」


ここでは麗矢とメリーの存在はイレギュラーである。だから、この世界で死んでしまったらどうなってしまうかは分からない。
だが、二人は他人に頼るほど甘ったれていない。……それに他人を信用できるわけもない。
ここは、メリーとと二人でクリアを目指して戦いぬいていくしかない。


二人は進んだ。
もといた世界に変えるために。


もうすでに正規サービスが始まって1日が過ぎていた。1日遅れのスタートだった。





      ――――これはゲームであって、ゲームではない――――





      ◯


麗矢とメリーが仮想世界《ソードアート・オンライン》に迷い込んで二か月。
二か月たってもいまだに第1階層は突破されていない。これは、通常のMMORPGでは有り得ないことなのだ。
メリーによれば、ベータテストの時には三日とかそれぐらいで突破されていたそうなのだ。
やはり、死の恐怖と戦いたくないという人が始まりの街で閉じこもっていたりする。戦っている人はそう多くはない。


麗矢とメリーはそんなことにはならない。
死の恐怖なんてもう戦争を体験しているから、安全地帯があることでぬるく感じてしまう。
そんな二人であるから、よく叫ばれている安全マージンを取れという声は臆病者がすることとしか思っていない。


麗矢とメリーは開始して直ぐにレベリングのコツを覚えた。それを使って敵を倒していき、ある程度金が溜まったとこ
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