ナイトハルト・ミュラーの災難
ナイトハルト・ミュラーの災難 T
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「酷いわお兄様。」
「事実だろう。」
ミュラーがそう言うと、ヘネラリーフェはむくれた。
「いつもよりかなり辛口だな、ミュラー。」
と、(超)珍しくロイエンタールが苦笑しながら言う。
「なんでお兄様はいっつも私を子供みたいに扱うの!?昔から言おうと思っていたけど!」
「俺にとっては、リーフェお前は未だ未だ子供だ。」
僚友達の前で初めて"俺"という一人称を使ったミュラーにミッターマイヤー達は驚く。
「5才年上だからと言ってそんな事言わないで!」
ツンツンしながらヘネラリーフェは言った。
「で、フロイラインのお職業は?」
と、かなり気になっていたらしいビッテンフェルトが突如聞く。
(((この空気でそれはないだろう))))
と、心の中で突っ込む提督達。
さすがに毒気を抜かれたらしいヘネラリーフェは、少し間を置いてから口を開き言おうとした。
「フロイラインの職業はフィギア選手、だろう?」
今まで黙っていたロイエンタールが、さらりと言った。
「ご名答です、閣下。」
先程と打って変わってニッコリとヘネラリーフェは微笑んだ。
「髪の毛を染めて、カラーコンタクトを入れて、いつもと違うメイクをしていますから気付かないと思ったんですが。」
「どうして分かった、ロイエンタール?」
「いやなに、どこかで見たような気がしてそういえばと思い出してな。」
渋々答えるロイエンタール。
「私、フィギアで活動している時はクラウディア・ベルナーって名乗っているんです。」
「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」
「この前のアルト・ハイデルベルク大会で史上最年少で銀メダルを獲得したあの選手か!!!!!!!!」
と、ビッテンフェルト。
それを見た、ワーレンが不思議そうに言う。
「卿は知っていたのか。」
「何だ、その言い方は?」
「いや、そういう事に疎そうな卿もさすがにそれは知っていたのかと思ってな。」
「アルト・ハイデルベルク大会はフィギアの最高峰なんだぞ、それぐらい知っている!!!!!!!!大体、俺の家族はフィギアが大好きだったから、毎年連れて行かれたんだ!!!!!!!!」
「人は見かけによらんものだな。」
ワーレンがしみじみと言う。
「何だと!」
「そこまでにしておけ、見苦しいぞ。」
とルッツ。
「フロイラインはいつからスケートを?」
と、相変わらずそつのないファーレンハイト。
「そうですね…6才頃からだと思います。最初はナイトハルト兄様に教えて貰ったんです。」
「そうなのか。」
「ナイトハルト兄様はとても上手でジュニアの大会でも活躍していたんです。これがその頃の写真です。」
と、ヘネラリーフェはおもむろに端末で写真を見せる。
そこにはリンクをバックに(超)王子様的な真っ白な衣装を着たミュラーと
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