ナイトハルト・ミュラーの災難
ナイトハルト・ミュラーの災難 T
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なずいた。…が、彼の予想程ヘネラリーフェは反応しなかった。
「リーフェ…」
「何ですか?ナイトハルト兄様。」
「何故、此処に来たんだ。」
「あら、決まってるじゃないですか。お母様から派遣されて来ました。」
「だからといって、元帥府に来なくても…」
「最近、生活習慣が崩れまくってるでしょ。官舎で待とうかと思ったけど、ちゃんと帰ってくるか分からないし…だから、元帥府まで来た方が話が早いかと思って。」
「……はぁ…」
ミュラーは盛大な溜め息をついた。
一方、他の提督達は物珍しそうにこの状況を見ていた。ミュラーは僚友達のゴシップネタを持っていても、自身がネタになる事は絶対にない。常々、彼の家族構成等が気になっていた提督達はここぞとばかりに日頃の恨み(話のネタにされる)?を晴らそうとした。その事に気付いたミュラーは、そんな事を企んでいない顔をしているミッターマイヤーに助けを求める視線を送る。
「フロイライン、折角ですからご一緒に夕食を食べに行きませんか?」
と、ミュラーの助けてくださいという懇願の視線に全く気付いていないミッターマイヤーは非情にも?そう言った。
「ええ。高名な提督方と一緒にお食事が出来るなんて光栄です。」
「ミュラー、卿も来るだろう?」
と、少し脅しの意味を込めた視線をビッテンフェルトはミュラーに向ける。
「……はい。(分かりましたよ、行きゃあ良いんでしょ、行きゃあ。)」←自暴自棄
「ナイトハルト兄様、今、心の中で何か余計な事を言いませんでした?」
「言ってないよ。」
「それ、全然説得力ないわ、お兄様。」
「………」
その様子を見ていたルッツは耐えかねたらしく大きく吹き出し、それを見た周囲も笑い始めた。ただ、独りミュラーだけが不本意な顔をしていた。
彼らはまだ知らなかった…これから彼らを恐怖のどん底に叩き落とす物をヘネラリーフェが持っている事を…
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「素敵ですね、このお店。」
ヘネラリーフェはナイフとフォークの動きを止めると、ニッコリ微笑みながら言った。
「気に入っていただけて良かった。」
とこの店に皆を案内したワーレン。
「フロイラインは、どんな仕事をなさっておいでで?」
と、まずは当たり障りのない話から入るファーレンハイト。
「そうですね……何だと思いますか?」
「さあ…何でしょうか…おきれいですからモデルでしょうか?」
とファーレンハイト。
「そうおっしゃって頂けて大変嬉しいのですが、残念ながら違います。」
とヘネラリーフェ。
「では、キャスターか?」
と、ルッツ。
「違いますわ。」
「ルッツ提督、こんなじゃじゃ馬にキャスターなんか務まりませんよ。」
とミュラー
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