第五話 同盟
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いのかもしれません。
以上が、今回の報告になります。本当に、貴方がコミュニティへ一刻も早く帰還してくださることを心よりお待ちしております』
一つ目の手紙は、ピエールからのエクリプス≠フ発展と現状の報告手紙だった。どうやら、今も尚急成長を見せて、その名も広く轟いているようだ。
「って、貴女は・・・・・・地域支配者≠ニ領土の件には感謝いたしますが、火竜誕生祭≠フ方は簡単に喜ぶ事が出来ません。あそこには――」
「よい。皆まで言われずとも分かっておる。それを踏まえて言わせてもらうが――バレる可能性はゼロだ」
ノーネーム≠熏sく予定になっている、と言おうとしたところで、白夜叉は言葉を遮るように、そして迷いなく言い放つ。
いつになく自信満々な白夜叉の物言いに何かあるのでは、と思い怪訝な眼差しを向けると、白夜叉は何が面白いのか、悪戯を思いついた子どもの様な笑みを浮かべる。
「心配せずとも、おんしの同士はノーネーム≠ニまったく接点はない。少なくとも、その――っと、どうやら来たようだの」
「っと、あの三人の到着ですか。出来ればあの三人に見つかりたくないので、僕だけ先に北へと送っていただくことは可能ですか? もちろん、見つかった時は口裏を合わせていただけると助かります」
「よかろう。元々おんしはこの私が招待したのだからの。同士と落ち合う場所は分かるか?」
「当然。北側四〇〇〇〇〇〇外門の境界壁を掘り進んで作られた洞穴の展示会場、その一番広い場所」
「よし。分かっておるならそれで良い。今からおんしをサウザントアイズ°月x店に送るが、そこを出たらすぐ四〇〇〇〇〇〇外門だから、迷う事はなかろう。何か私と二人で極秘裏に話したいことがあれば、エクリプス≠フ名を使ってサラマンドラ≠ノ仲介してもらうとよい。では、行ってこい」
言い終わると、白夜叉は両手を前に出し、柏手を打つ。
すると、先ほどまで目の前に居た筈の勝の姿が消えた。白夜叉が境界門(アストラルゲート)≠起動して、北と東の境にあるサウザントアイズ°月x店へと転送したのだ。
「果たして今回の一件――エクリプス≠ノは如何なる結果が出るのか・・・・・・」
言いながら、白夜叉は外に居るノーネーム≠フメンバーを迎えるため、境界門≠使ってこの店の空中へと自身を転送するのだった――
――境界壁・舞台区画・暁の麓。美術展、出店会場中心部・大空洞。
そこでは今、勝が展示品を見ながらピエールの来訪を待っていた。
約束の時間は夕刻。まだ少し時間に余裕があり、待たされる形になってしまったが――勝が退屈することはなかった。何故なら、ここは多くのコミュニティが各々の作品を
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