『転生。 或いは、交差する赤と紅』
EP.01
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後頭部が並んで見えた。
「松田、元浜」
俺は手を振りながら二人の名を呼ぶ。
振り返る二つの頭。 丸刈り頭と眼鏡を掛けた二人の級友。
それは、確かに俺の親友の二人だった。
「お、イッセーじゃないか。 今朝は桐原先輩と一緒だったのか」
「おはようございます、桐原先輩。 ところで、今日のパンツは何色ですか?」
「黒」
「おお、大人ですね。 もしかして勝負下着だったりします?」
「聞きたいかい?」
「「勿論!!」」
爽やかな笑顔で、そう答える松田と元浜。
俺の親友の二人は、朝っぱらから最低だった。
いや、答える先輩も大概なんだけどさ。
「つーか、松田も元浜もあんまり本気にすんなよな。
実際に見せてくれない以上、本当に黒色かなんてわかんないだろ?」
「なんだよ、イッセー。 最近なんだかノリが悪いぞ」
「つーか、そうだ。 昨日貸したDVDはどうだった? 最高だっただろ?」
「あー、悪い。 実はまだ見てないんだ」
「なん、だと……」
驚愕といった様子で目を見開く松田。
元浜も信じられないといった様子で俺の事を見つめている。 ……無理もない。
少し前の俺だったなら借りたDVDはその日のうちに鑑賞していただろう。
その内容を思い出しながら学園でこいつらと語り合うのも俺の日常の一つだったのだ。
しかし、ここ数日。 俺はイマイチそういう気分にはなれなかった。
「おいおいおい。 せっかくお宝を貸してやったのにどうしたんだよ、イッセー」
「おかしい。 実におかしい。 いつものお前はいったいどこに行ったんだ?」
俺の様子に嘆息する松田。
隣の元浜も眼鏡を指で押し上げながら、つまらなそうにものを言う。
「いや、さ。 なんかここんとこ精力減退してて、気分になんないんだよな」
「もしかして病気か? いやいや、お前の壮絶な性欲がその程度でなくなるわけがない」
「あー、もしかしてアレか? 例の彼女がどうとかっていう幻想の影響か?」
ドキリと、胸が鼓動する。 例の彼女。 夕麻ちゃん。
あの日。 デートの日を境に忽然とその姿を消した彼女。
携帯電話に登録したはずの情報も、一緒に撮った写真も、何もかも。
彼女はその痕跡一つすら残さずに、文字通りに消え去ってしまっていた。
「……本当に、夕麻ちゃんのこと覚えてないのか?」
確かめるように俺は問う。
しかし、松田と元浜は悲哀に満ちた視線をただ俺へと向けるだけだった。
いいや、こうなることは判っていた。 これまで、何度も繰り返し聞いたことだ。
「だからさ、俺たちはそんな子知らないって。 なあ、元浜」
「ああ。 何度も言うがお前に女の子を紹介された記憶なんて芥子粒ほどもないな」
「桐原
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