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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
最終話 終幕の真相
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インハルト、或いはメルクリウス。そんな風に疑念を持っていたが、あれはきっと自分の元であるアグレドに対して言った言葉だったのだろう。
座としての“純血”。それすらも関係ない。元から座の存在であろうとも永劫を過ぎ去る開闢の幾時を超える者であろうともそれは人ならざる者の証明になりはしない。始まりも終わりも無いような存在であろうとも人としての感性とほど遠くても彼は一人の人だった。
神性の喪失は純血の蛇にとって死を意味する。だからこそ蛇は汚染を嫌う。アダムとイブが蛇に唆され神性を失ったように、彼もまた一つの蛇と出会うことで人としての在り方を得た。
そして、特異点でもなくなった彼は、一人の人間として今の生を享受している。蓮は自分と彼の二つの花束が置かれた墓の方に再び目を向けて、今さっき知った事実を反芻する。
「そうだな。なあマリィ……打ち上げの二次会……やるならそれも、面白そうだろ?」
と、そうつぶやいた時だった。
“―――いいね、それ―――”
―――背後に、彼女が―――いたような気がした。
「ははは……じゃあ、香純に長生きしとけって、言わなきゃな」
またいつの日にか、みんなで再会しよう。きっとそれは叶えられるって、強く信じられる日向が彼を包んでいた。
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