第十四話 思いの大きさ
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になってしまう。
そんな事を思いながら何分も続けて部屋の端から端までを行ったり来たりしているのだ。昔からの俺の悪い癖で気をつけなければと思うのだが昔からの癖はそう簡単に治りはしないものだ。
そろそろやめなければ近所から苦情が来るかもと考えていた所、
「大地、入って大丈夫?」
というテスタロッサの言葉とともにコンコンっとノックがされる。その音を聞くやいなやドアを開ける。
と、ドアを開けるとそこに見えるのはテスタロッサとアルフ。二人で俺の様子を見に来たらしい。
普通はけが人であるテスタロッサの部屋の方にいかなければならないのだろうが……。そんなことを思いながらアルフの方を見ると、さっきまで俺が心配で部屋の中をウロウロとしていたのを知っているかのようにニヤニヤとこっちの方を見てくる。
急にさっきまでの行動が恥ずかしく思えてくるが、そんなことはこの際、気にしないでおく。
どうやら、テスタロッサは手に包帯を巻いて入るが体調の方は大丈夫のようだ。
そこから少しの間話をする俺たち。その間にアルフに俺が物凄いテスタロッサのことを心配していたなどという茶化しをされたが気にしないでおくなど色々なことはあったがとりあえずは何事も無く過ごすことが出来たのだった。
「あ、大地」
夜遅くになりテスタロッサ達が部屋に帰る直前に思い出した様にテスタロッサが話しかけてくる。何かと思って聞いてみるとどうやら明日の朝は大切な”用事”があるらしく部屋にいないということだった。
その”用事”の内容を知ってるがゆえにテスタロッサが行くことを止めたかったが、止めてもテスタロッサは恐らく言うことを聞かないだろう。それだけテスタロッサにとってその用事の内容は大きいのだ。
だから……
「その用事俺も付いて行ったら駄目か?」
そんな事を言うことぐらいしか俺には出来なかった。
え? と一瞬面食らったような顔をするテスタロッサ。アルフもテスタロッサと同様の顔をしている。
断られるかもしれないという思いはあったのだが、そう聞かずにはいられなかった。
「いいよ」
「あーやっぱりそうだよな……って、え?」
「え? フェイト!? 何を言ってるんだい」
意外にも断られると思っていたテスタロッサからはオーケーとの返事が返ってくる。その代わりに何故かアルフからは嫌そうな反応をされたが……。
てっきりアルフには賛成されると思ってたんだがな……。
とりあえずは了承を貰うことができ、俺のやれることは明日に備えるだけとなった。
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