第18話 長門有希のお引越し
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ィングや誓約技能は使用不能」
これは、おそらく俺と、そのリーディングや誓約技能は相性が悪いのでしょう。
特に、誓約技能は、相手の意志を自在に操る技能。つまり、相手に望まない行動を強制的に取らせる行動。このような行動は、どう考えても徳が下がる結果と成り、俺自身の能力が使用不能と成る可能性が高く成りますから。
「まして、例え使用出来たとしても、リーディング技能を生来の能力として有して居る能力者ではない俺が、軽々しく相手の思考を読む、……と言う行為を行う事は非常に危険な行為に成るから、ダンダリオンに間違いなく使用を拒否される」
それで、現実的に考えるのならば、無理に有希の思考を読む必要は有りません。判らない事が有ったら、彼女に聞けば済むだけ。その答えが言いたくない事。聞かれたくない事ならば、そう俺に告げたら良い。ただ、それだけの事。
今までだって、俺は彼女に対して契約者としての態度ではなく、対等な相手に対する態度で接して来ました。それを、急に変える必要はないでしょう。
この、今、有希が発して居る危惧に近い気の正体は、彼女の知って居る未来について、俺に知られると言う事に対する危惧なのでしょう。
人間に取っては、未来の出来事を知る、と言う行為は、何事にも代えがたい蠱惑に満ちたモノで有るのは間違い有りませんから。
未来の情報を知り、それに対して上手く立ち回る事が出来たのならば、その人間には大きなアドバンテージが与えられる可能性が高いですからね。
もしくは、自らの造物主。統合情報思念体に関して知られる事を恐れているのか。
もっとも、この部分に関しては、彼女自身が、その思念体に対して、ある程度の疑念を抱いているらしいので、思念体の事を知られる事を恐れて居る訳では無く……。
有希自身が、思念体の命令に従って、為して来た行為に関して知られる事を恐れている可能性が高いですか。
しかし、
俺は、少し不安げな雰囲気を漂わせる少女の精緻な玲瓏たる容貌を瞳に映す。
その俺の視線に気付いた少女が、珍しく彼女の方から俺の視線から逃れるような仕草で視線を外した。
しかし、彼女が思念体の命令に従って何を為して来ていたとしても、それは、生殺与奪の権を完全に握られた相手に強制的にやらされて来た事で有って、彼女自身には大きな罪が有るとは思えません。
ロボット工学三原則でも、
第三条 ロボットは、自己を守らねばならない。
……と言う項目が有りますから。
もっとも、これに関しては大前提。
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することに因って、人間に危害を及ぼしてはならない。
……と言う部分が存在し
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