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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第一章 二話 一角獣《ユニコーン》の目覚め
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ーンとは二角獣を意味する。
素でも装甲が厚く、兵装も固定式のネビュラスで艦隊線の実戦訓練を行いながら、白野はコツコツとその設計図に改良を加え続けた。
その結果、船首に装備した拡散プラズマ砲二門を束ねて収束し、巨大なプラズマ砲である【メテオプラズマ】を製作した白野はヴァイコーンを次々と改造し、大型のジェネレーターや装甲厚の増強、内装スペースの大幅な書き換えなどによりネビュラス級を全く違う艦である【ゼスカイアス級】に改造することに成功していた。
これは正規の手順ではなかったのだが、それでも圧倒的な性能を発揮していた。
そして、その時改造資金稼ぎがてらに海賊を狩りまくったおかげで名声がどんどん高まり宇宙を航海する全ての船乗りのなかのトップ100である[ランカー]になった。ちなみに、現在のランクは52位である。

何故彼がここまで力を求めたのか、それは無限航路というゲームのストーリーに原因がある。
このゲームのラスボスは、この世界を作ったいわゆる上位生命体である。上位生命体は、宇宙にある程度人が満ちるとその宇宙を消去し、新たな宇宙を創ることを繰り返しているらしい。
そして、ゲーム終盤になると宇宙を消去する末端のハードウェアである[ファージ]を次々と送り込み宇宙に存在するほとんどの惑星を消し去った。
主人公を初めとする最高の0Gドッグ集団が決死の攻撃を仕掛けようやく宇宙は消滅を免れたのだ。
つまり大地の上でのんびり暮らすことはできない。生半可な0Gドッグになっても途中で死ぬだけ。
だとすれば、凄腕の0Gドッグになるしかない。最初から選択肢は無かったのだ。

そしてその凄腕の0Gドッグはといえば、艦長業務が全て終了したのをいいことに艦長室で居眠りしていた。

『……………………………………………………ぐぅ…ぐぅ…………』

寝息をたてていた白野を、甲高いアラートが叩き起こした。
飛び起きた白野は、眠気を全く感じさせない鋭い足取りでブリッジに向かう。

『どうした?この近辺には海賊はいないはずだが。』

仮にも一国の首都の近くである。辺境の宙域ならばともかくこういった所では治安機関のパトロールが定期的に行われている。
海賊などは、まず近づかない。

『それが……レーダーの索敵範囲ギリギリなので艦種不明ですが、マーカーを見る限りどうやらロンディバルド正規軍の艦のようです。救難信号を出しています。』

白野の質問にユニコーンのレーダー管制担当ズローギン・ゲイケットがそう答える。
彼は、白野が大マゼラン有数の軍事国家アイルラーゼン共和国を旅していた頃、有名なPMC(プライベートミリタリーカンパニー、民間軍事企業の意)バダック商会に所属していた傭兵だった。そしてその実力を見込んだ白野が彼と契約し、クルーとなったのである。少し
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