第三十二話〜R2・人と想い〜
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
タニアの爵位以上を用意しろと?」
『耳聰いこと』
『安い見返りだったよ、実に』
「領土の割譲と不平等条約の締結がか?!」
『我々には関係ない』
『そう、ブリタニアの貴族である我々には』
「残された人民はどうなる!」
『ゼロ、君は道を歩くときアリを踏まないように気をつけて歩くのかい?』
『汚れを拭いた紙は捨てるであろう。それと同じだよ』
「国を売り、主を捨て、民を裏切り、そのはてに何を掴むつもりだ!」
『驚きだな、ゼロがこれほどの理想主義者とは』
『主や民などいくらでも湧いて出てくる』
『虫のようにな、ハハハハハハハハ』
「腐っている!何が貴族か、ノーブル・オブリゲーションも知らぬ官僚が!!!」
ゼロは侮蔑を込めて吐き捨てる。自分の持つ力を利用し、責任を他人に押し付け、権力と自らの利益のみを貪るその考え方は貴族とは程遠いものであった。
国ほど大きな組織ではないにしろ、管理局という権力を持つ組織で働いている六課メンバーは考える。「自分たちは権利を行使すると同時に義務は果たせているのか?」と。
ライを危険視していた局員は思う。「彼は我々を助けることはしていたが、見返りを求めていただろうか?」と。
シャリオは後悔する。ライの持つ技術が出処を探るために、ライの過去を無遠慮に掘りこそうとしたことを。
六課の面々が考え込む中、記録の中のライも戦線に参加していた。カレンが捕らえられた時、機体の補給をしていたため自らが出撃できなかったことを後悔していたライは、いつもより過激な戦闘をしていた。
「やはり、ブリタニアはランスロットの量産をしていたか」
センサーに映る光点を確認し、そちらに蒼月のカメラを向けるとスザクのランスロットに続くように4機ほどの次世代の量産機がその姿を現していた。
航空戦力が限られている黒の騎士団側において、ライや藤堂、四聖剣の存在は大きなものであった。ライはスザクの、藤堂と四聖剣は敵の残りの航空戦力の相手をしていく。
スザクの持ち前である鋭い動きのランスロットに対処しながらライは呟く。
「そう言えば、直接対決は初めてか」
自分の動きを見透かしているような戦い方をするライの蒼月に驚きながらスザクは自分の驚きを口にする。
「黒の騎士団にカレン並のパイロットが他にいたのか?!」
2人が互角の戦闘を繰り広げていると戦局が動いた。ゼロが自らのナイトメア、蜃気楼を操り前線に出てきたのだ。
蜃気楼は天子と星刻を庇うため、蜃気楼の特殊兵装である『絶対守護領域』を使い敵の集中砲火から2人を守る。
そのタイミングと同じくして中華連邦の各地で暴動が発生し始める。それは星刻が用意しルルーシュが利用した策。メディア
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ