第三十二話〜R2・人と想い〜
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ングを獲ることは相手に屈服することになると考え、自らのキングを下げる。再びどよめくギャラリーを気にせず、シュナイゼルは不敵に笑う。
「ゼロ、今の一手で君の性格が少し見えたよ」
その言葉でルルーシュは自分が試されたことが分かり、悔しさに口元を歪めた。もっとも、それはゼロの仮面で誰にも分からなかったが。
その後、結局チェスはノーゲームとなりその場は収められた。
中華連邦の内部には元々、今の国のあり方に不満を持つ者が多くいた。その為、今回の結婚を切っ掛けにクーデターを行い、天子の権力を回復させる計画を立てていた人々がいた。その筆頭は天子の想い人であり、中華連邦の武官である黎星刻。
彼は武勇と知略の両方を兼ね揃えており、その能力の高さから天子から権力を奪っている大宦官からも一目置かれる程の人物である。
結婚式の当日、星刻の計画通りクーデターは行われる。しかし、それに乗じるように黒の騎士団は天子を誘拐し、彼女を黒の騎士団側に抱き込もうとする。
星刻の計画を乗っ取るように行われたその誘拐はかなりスムーズに行われた。それは星刻の能力の高さを証明することにもなるのだが、彼にとっては自分の計画の万全さが裏目に出たことになるので喜ぶことはできなかった。
星刻は一度、クーデターの実行犯として捉えられるが、大宦官との取引により黒の騎士団との戦闘を行うことになった。星刻は指揮をとるだけでなく、自らもナイトメア、神虎に乗り込み戦場を駆ける。
彼がそこまでして行動を起こす理由はただ一つ。天子と交わした約束。
『二人で外の世界を見る』
その約束を守るためだけに彼は行動を起こしていた。ただ一人の少女の為という部分では彼はルルーシュと最も似ている人物であった。
彼の能力の高さと機体性能が合わさった結果、補給が万全でない紅蓮弐式をカレンごと無傷で生け捕り、戦略でもルルーシュを追い込むことに成功する。
だがそこで大宦官が保身に走る。追い込んだ黒の騎士団を驚異と認識しなくなった大宦官はクーデターを起こした星刻達を始末しようとする。
更に増援としてブリタニア軍とナイトオブラウンズまで戦線に参加する。その事に星刻は歯噛みし、言葉を吐き出す。
「わかっているのか大宦官。自国の領内でブリタニアの力を借りるということがどういうことなのか!!」
星刻の言葉も虚しく状況は進む。それも星刻にとっては最悪の方向に。
大宦官は黒の騎士団の元にいる天子を見限り、始末しようとしたのだ。大宦官達の真意を正そうとゼロは通信を繋げる。
「どうしても、攻撃をやめないつもりか?!このままでは天子も死ぬ」
『天子などただのシステム』
『代わりなど、いくらでもいる』
『取引材料にはならんの』
「貢物として、ブリ
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