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真似と開閉と世界旅行
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最悪なことだから・・・」

「・・・ううん、覚悟は・・・できてるよ。ここで逃げたら・・・ケイタ達に笑われちゃうから。・・・ありがとう、早貴ちゃん」

「そんな、お礼を言われる程じゃ・・・むしろわたしは紗智さんに酷いことを思い出させようと・・・っ!?」

入口を見ると、さっきの男達が入ってきていた。・・・明らかに俺を探している。

「・・・ごめん、紗智さん。わたし、行かないと」

俺はバッグから紙とペンを取り出し、少し書いて紗智に渡す。

「これ、わたしの番号とメアド。・・・もし何か思い出したら連絡して」

「う、うん」

「じゃあ、また!」

俺は裏口から逃げ出す。体力は回復してる。ここで撒ければ・・・!



















亮〜

家に帰ってきて、和人が先に自転車をしまいに行った時・・・

「うぐ、うぐ〜〜!」

・・・なんか妹が窒息しかけていた。

「おいおい」

和人が駆け寄って近くにあったパックジュースにストローを突き刺して口に突っ込む。

「ぷはっ!し・・・死ぬかと思った・・・」

「そそかっしい奴だなぁ。もっと落ち着いて食え」

「成長したなぁ、って思ってたのに・・・ドジなのは変わらないんだな」

「うう〜」

どうやらチーズマフィンを食べてたようで・・・

「そうだ、スグ、昨日のことだけど・・・」

「あ、それ。結局直葉は兄貴に何言ったの?」

「べ、別に亮お兄ちゃんには関係ないでしょ!」

「・・・どうしよう兄貴。妹が反抗期だ」

「ああ、ショックだよな。いきなり隠し事とか」

「無駄に仲良すぎ!別に隠すことでもないけど・・・その、恥ずかしいっていうか・・・」

「なるほど。例えば兄貴に抱きついたとかか?いい子いい子、みたいな」

「・・・」

「・・・(ボッ)」

「兄貴、目を逸らさないで。直葉、顔を赤くしないで。ごめん、正解だなんて思わなかった」

「・・・もう、亮お兄ちゃんは変なとこで鋭いなぁ」

「と思ったら鈍かったりな」


「兄妹で板挟みデスカ」

「・・・くくっ」

三人で笑う。・・・やっぱり家族っていいな・・・



「・・・ああ、遅れたけど、スグ・・・昨日はサンキューな」

「え・・・」

「スグのお陰で元気出たよ。俺、諦めない。絶対にアスナを助け出してみせる」

「・・・」

「(・・・ん?)」

一瞬だが直葉の表情が・・・気のせいかな。

「うん・・・がんばってね。あたしもアスナさんに会ってみたいもん」


「あはは、直葉ならすぐ仲良くなれるよ」



「ああ。・・・亮」

和人
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