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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
黄巾の章
第4話 「貴方って、嘘つきね」
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  ―― ??? side ――




 盾二たちが黄巾党を撃破する一日前。
 その東方、五十里(二十五km)離れた場所にて、別働隊の黄巾党と戦い、勝利した一団があった。

「……それで?」
「はい、私たちが目標としていた敵の本隊と思われる陣です。そこに何度か攻め込む様子を見せては退いているようです」

 報告しているのは女性――頭に猫耳フードを被った女性だった。
 そして報告を聞いているのも女性。どちらかといえば少女、といった容姿である。

「そう……何かの策を用いている、と考えるべきかしら?」
「そうですね。決して敵にぶつからず、とはいえ姿を隠しきらず……といった様子です」
「なんだそれは。ただの臆病者ではないか?」

 そう口を挟むのは、黒髪で前髪を後ろに流したチャイナ服の女性。
 背には幅広の刀を背負っている。

「姉者。報告の最中に口を出すべきではないだろう」
「む、そうか? すまん」

 それを嗜めたのは、右半分の前髪をたらし、左半分は後ろに流した水色の髪の女性だった。

「……おそらくは敵を誘い出すための策かとは思いますが。ただ、それを行う数と頻度が少々おかしいかと」
「どういうこと?」
「はい、敵に姿を見せるのは決まって二千程度。それも最初の日は昼夜で二回、次の日は昼一回に夜三回、本日は夕刻までに二回……普通はそこまで執拗に挑発はしないかと」
「相手はよほど敵を誘き出したいのか……それとも引き篭もらせたいのかしら?」
「なんともいえません。その陣にいる黄巾党は約一万。二千程度の兵でどうにかなるとは思えません」
「……そう」

 報告を受けた少女は、自身のツインテールの髪を弄くりながら、思案に物耽る。

「どちらにせよ、先程倒した黄巾党の処理もある。本日はここに陣を敷くわ。明日までに状況をさらに探らせなさい。場合によっては相手の本陣に奇襲を仕掛けることになるでしょう。いいわね?」
「「「御意!」」」

 少女の言葉に、その場にいた三人の女性が頭を垂れる。

(さて……主戦場から離れているにも関わらず、戦略上では重要拠点となりうる場所。しかも、あそこに“あの書”があるかもしれないという報告……私たちが向かおうとしていた場所に目をつけたのが、一万の相手にたった二千の兵で立ち向う義勇兵、か。面白いじゃない)

 少女は、その口元に深い笑みを浮かべながら設置しようとしている天幕へと、歩を進めていった。




  ―― 盾二 side 冀州近郊 ――




 黄巾党の陣、その指揮官のような奴を矢衾にした後、残敵は全て殺しつくした。
 ここに集まっているのは義勇兵であり、各邑や街の暴れん坊である。
 そんな連中は、邑や街を守る、
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