TURN65 快進撃その九
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「あの星域ですか」
「祖国殿はあの星域に行ったことはなかったな」
「はい、ロシアさんもあまり行かれたことはないのでしたね」
「ホワイトホールがあるがな」
ブラックホールとは正反対に全てを出す穴である。
「あそこには近寄らない方がいいのだ」
「ブラックホールと共にですか」
「急に出て来たものと衝突する危険もある」
だからだというのだ。
「それであの星域には近寄るべきではないのだ」
「ドクツとソビエトの戦いはモスクワで終わると思いますが」
「だがそれで済まない可能性もある」
若しドクツがモスクワで勝ってもソビエト全土を手中に収めるまで戦いが終わらない可能性もまたあるというのである。
「それでだ」
「あのチェリノブイリには」
「近寄らない方がいい」
また言うのだった。
「あの星域はな」
「そうでなのですね」
「そういえばハルさんから聞きましたが」
今度は帝が二人に言ってきた。
「ソビエトに秘密都市があるとか」
「あの星域か」
柴神のこの言葉は帝も日本も聞こえなかった。
「あそこにいるか」
「その話は本当でしょうか」
「確かに銀河にはまだ多くの未発見の星域があるそうですね」
日本が帝のその言葉に応える。
「ソビエトにあっても不思議ではないですね」
「はい、中央アジアにもそうした星域は多いとか」
「中南米はどういった星域があるかわかっていてもどうした場所なのかわかっていませんし」
つまり中南米は秘境なのだ。
「銀河はまだまだ多くの星域がありますね」
「はい、そうですね」
日本は帝のその言葉に頷いた。そしてだった。
ここで柴神はこう言ったのだった。
「とりあえず私はドクツが勝った場合もソビエトが勝った場合も大した違いではない」
「そうなのですね」
「柴神様のご見解は」
「うむ、そうだ」
まさにそうだというのだ。
「それにまずは太平洋だ」
「今ガメリカ戦は順調に進んでいると言えますが」
日本は実際に前線で戦っているからよく言えた。
「まずはワシントンですね」
「そちらは頼む」
柴神はインド洋に率いている艦隊を置いている。ガメリカ方面にはいないので日本にはこう言ったのである。
「是非勝ってくれ」
「はい」
「太平洋は何とかなる」
柴神は太平洋には然程深刻なものを感じてはいなかった。
「いや、何とか以上だ」
「それ以上ですか」
「私が想定していたより順調だ。勝てる」
「このままいけばですね」
「そうだ、勝てる」
そうだというのだ。
「このままいけばいい」
「わかりました。それでは」
「インド洋も今は静かだ」
同盟国であるガメリカと中帝国が独立を承認したのでエイリスはかつての植民地奪還に動けずそれでそうなっているのだ。
「
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