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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第四話
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『ま、まずい!我が主、退避を!』
『言われんでもさっきから動き回って……』

 すると、魔力弾を避けた先でトラップとして仕込まれたバインドによりいきなり体を縛られた竜二。展開していたバリアもキャンセルされ、武装も解除された。身を守るのはバリアジャケットのみで、両手両足を広げられている。

「ぐぅっ、い、いつの間にこんなもんを……」
「文句は後で聞きます。レイジングハート!」
「Divine Buster.」

 そして空中で待機していたなのはは、すでにレイジングハートの先端に魔力を蒐集させていた。どうやらトラップにかかる時間まですでに計算済みだったらしい。

『やっば……アスカ、魔力バースト間に合うか!?』
『おそらくギリギリ……』
『そうか。なら装甲率は上げれるか?』
『後10%ほどでしたら』
『頼む。とりあえず耐え切れたらそれでいい!』
『わかりました。主は私がこの身に変えても!』

 竜二は今回、自分の負けを認めた。まっすぐな性格をしており、また子供であるなのはが罠など仕掛けてこないだろうと思っている部分があった、つまり油断していたのも確かだからだ。

「ディバィィィイイイン……」
「来い、なのはちゃん!遠慮はいらんで!」

 なのはのチャージが完了したのを雰囲気から察したか、竜二が叫んだ。

「バスタァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「かはァっ!」

 桃色の魔力光が、太い直線を描いて竜二へと向かっていった。
 そしてそのすぐ後、意識を失いアスカに担がれて家路に着く竜二と、それを心配しながら見送っていくなのはの姿があった。
 

 
 なのはと竜二のバトルから一週間後、竜二とシグナムの二人は砂漠地帯の真ん中にいた。彼がそこそこ戦えるようになったとみなし、本格的に魔力蒐集に乗り出したのだ。

「大丈夫なんだろうな?」
「そっちこそ。あんまし時間もないんやろ?さっさと始めようや」
「……ああ、そうだな」

 すでにユニゾンをすませ、バリアジャケットをまとっている竜二と、同じくバリアジャケットをまとって愛剣レヴァンティンと闇の書を持ち、戦闘状態にあるシグナム。

『アスカ、索敵結果は?』
『魔力反応、二時方向2キロ先に二つ。おそらく人間かと思われますが、その魔力自体は結構大きいですよ』
『OK。状況は?』
『こちらには気づいていないようです。どうしますか?』
『ならほっとく。今回の目的はあくまで、俺の力を闇の書に蒐集させること。ついでに魔法生物とかおったら、そいつらもいただこう。アスカ、スナイパーモード!』
『了解、MLR−ヴェスパイン、グロックM17、空中機雷、光学迷彩システム、シールドシステム、以上でよろしいですか?』

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