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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第四話
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らないなんて……」
「しゃあないやん。教えてくれる奴なんぞ周りにおらんかったし、こいつも全く何も喋らんかったし」
呆れるユーノに反論する竜二。
『そもそも我が主、私以外のデバイスを知りませんよね』
『それも確かやな』
『はっ!?ということは我が主にとっては私が初めての女っ……!?』
『その通りやけどお前黙れ』
会話の途中に念話で横槍を入れてきたアスカに対してツッコミを入れていると、なのはが竜二に訊ねてきた。
「そういえば、竜二さんはなんで魔法を使うんですか?」
「ん?なんで、とは?」
「私は、最初はユーノくんのお手伝いがしたくて魔法を覚えました。でもそれからフェイトちゃんと出会って、お話を聞いてもらいたくて必死で強くなろうとしました。最終的には直人さんにも手伝ってもらってなんとかなったんですけど……」
ほうほうと相槌を打ちながら、竜二がツッコミをいれる。
「そうか。深くは聞かんとさっき言ったんだが」
「にゃっ!?」
「まぁええか」
驚いたなのはを見て、竜二もやわらかな微笑みを浮かべた。しかし、すぐになのはは真剣な顔つきになる。
「……竜二さんにもありますか?そういった、誰かを助けたいとか……」
「あるよちゃんと。守りたい人がおるんや。こんな俺にもな」
「そうですか……私は特別誰をってことはないんですけど、この力を持った以上、知らない世界を知った以上、助けられる人は助けたいんです」
「なるほど。なのはちゃんは助けるための力、か」
「はい」
竜二にも何か思うところがあるのか深くうなずいた。だがそれはそれとして、と話題を変える。
「さてなのはちゃん、ここで出会ったのも何かの縁や。戦えるんなら模擬戦せぇへんか?」
「にゃっ!?も、模擬戦ですか……?」
いきなり振られたなのはは手を口元に持ってきて驚く。大人の相手を本気でするとなるとこうなるのは仕方のないことだろう。いきなりそんな話を振る竜二も竜二だが。
「おう。なのはちゃんももっと強くなりたい。俺ももっと強くなりたい。守るため、助けるためとはいえ、力がなければそれができないことがあるのを知ってるわけや。なら、やる理由はそれで充分やないか?」
「た、確かに。それに管理局の魔導士にもユニゾンデバイスの使い手はほとんどいないし、それを扱える魔導士と戦える機会なんてそうそうないからいい経験にはなると思う」
そういわれるとなのはにも断る理由がなくなる。まぁもちろん大人相手になんて無理ですとか、そんなすごい魔力持ってる人になんて勝負になりませんとか言ってもいいのだが、そうは言わないのがなのはだった。売られたケンカは真っ直ぐ買う。大人しそうな顔をしていても、小学生でもあっても、プライドはしっかり持っているのだ。
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