第六話 修行
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1994年 日本帝国 帝都 帝国技術廠第壱開発局 格納庫
俺が帝国軍に入隊して2週間が過ぎた。 最初の頃は周囲の目から好奇と疑惑の感情が篭った視線を浴びた。 恐らく、年齢が若いのとガンダムの開発衛士というのもあったのだろう。 直に慣れると思いつつ俺は今出来ることを精一杯していった。
体力の方は元いた世界でも鍛えていたが、この世界に来ても怠る所か前以上にこなしていた。 ガンダムエピオンは機体の特性上、近接格闘戦を主に行うため、剣を使った戦いに慣れる為に生身でも模擬刀を使った鍛錬を始めた。
昔、父さんの実家に帰省したとき祖父が見せてくれた古流武術を思い出しながら剣を振った。 とは言うものの、10年以上の昔の記憶な為あまり覚えていないのもあったため断念した。 仕方なく、子供の頃にやっていた特撮ヒーロー物の剣捌きを参考にしたら、初めの頃はうまくいかなかったが、今ではそこそこやれる様になった。
技術協力の方はというと、転用できそうな技術は今の所、OSのほうだけらしい。 装甲やフレームはお手上げ状態で、機体動作の肝でもあるOSはなんとか目処が立ったらしい。 詳しい事は解らないが、データ収集の為俺以外の衛士の人も協力してくれているらしい。
機体の操縦技術はというと、最初の頃よりは進歩したのだが、ガンダムエピオンのコクピットでシュミレーターモードを使用し1日5時間以上乗っているが、未だに機体に振り回されていた。
そんなある日のことだった。 巌谷少佐に呼び出され俺は執務室を訪れた。 部屋の前に辿り着くとドアを二回ノックした。 部屋の中から「入れ」の声を聞き、俺はドアを開け部屋に入った。
「篠崎少尉、参りました」
俺は巌谷少佐に敬礼をし名乗り上げ、少佐も答礼してきた。
「よく来てくれた、楽にしたまえ」
その言葉を聞き、敬礼を解き休めの姿勢を取った。 ふと気が付くと少佐の右側に見慣れない人がいた。 顔つきは強面で鍛えられた体つきをしていて此方を圧倒していた。 俺は見慣れない人物が誰なのか巌谷少佐に質問した。
「巌谷少佐、此方の方は何方でしょうか?」
「そうだな、紹介しよう准将どうぞ」
相手が准将と知り俺は驚き、慌てて敬礼した。 相手は全く気にした様子を見せず答礼し自己紹介をしてきた。
「初めましてだ。私の名は神野 真亜守(かみの まあす)准将だ。貴様の剣術指南をさせてもらう事になる。 よろしく頼む」
「はっ!!此方こそ宜しくお願い致します!!」
俺は神野准将にそう言うと深く頭を下げお辞儀した。
実は以前から巌谷少佐に剣術指南のツテがないか話を聞いたところ、知り合いに剣術師範がいたらしく、今日この日から神野准将に弟子入りすることになった。
なんでも、聞くところによ
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