神との遭遇、戦闘、そして…
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、拳打を放った。
―桜楼―
全身のバネを利用し、力を一点収束させた拳打である。
目の前に居た神は吹き飛び、蓮華は神の居た場所に立っていた。
蓮華は全身から力を抜き、一気に駆ける。
吹き飛んでいる神に並び、抜き去り、後ろに回る。
―剛力徹破・咬牙―
内側と外側を同時に壊す同時破壊の拳が、神の背後にダメージを与える。
「ガッ! 人間風情が舐めるな!!」
金槌を振り、蓮華に振るう。それの金槌にあたり“吹き飛んでいく”。
それは本来ならそれは悪手である。神の膂力から放たれる力に対抗できる訳も無くその身は砕かれる。
これが唯の魔術師や腕の立つ剣士であれば金槌が当たると同時に骨が砕け、内臓を壊され、肉体は潰されたであろう。
しかし、此処にいるのは“ただ一つの結末を回避する為にその血と才を高めた御剣一族千年の集大成”であり、それを知っているアテナがその程度で壊れる様な柔な修行を付けていない。また、威力を緩和する為に振られた方向に事前に跳び、対物障壁連続して展開していたためダメージはほぼ通っていないのである。
ダメージといえばビルに勢いよく衝突し、擦り傷を負った程度である。
「……流石に生身で喰らいたくないわな…ッ!」
背筋に走った悪寒を感じそのビルから急いで退避する。
先ほどまで蓮華のいたビルは膨大な熱量により形を変えドロドロに溶かされたのであった。
「人間相手に大人気ないな。………あ、アテナもだったな」
何気に修行では手を抜かないからな、アテナは。
尤も本気で殺しに掛かっているけど全力ではない。それが蓮華の修行を付けているアテナの内容であ
った。
「さて、ダラダラすると、こっちの死ぬ率が高くなるか」
蓮華は逃げようかと思っていた。何せ相手をしているのは確認しているとは言え雷と火の力を有し、金槌を武器としている神だ。
「雷に金槌だと北欧の雷神トールを連想するけど、火は無かった筈。それに此処はギリシャだ。北欧の神であるトールは違うと思うんだけどな」
頭を掻きながらも蓮華の中に詰め込まれている各神話の神の有している属性や特徴に合う武器を持った神を探していく。
逃げるかどうかを考えたが、神を傷つけ、逃げる。しかし蓮華を追って日本に来たりでもしたら厄介極まりない。なら、取るべき行動は二つ。
一つは此処で死ぬ事。これについては論外すぎる。死んだら色々と面倒だし、何よりアテナとの生活を気に入っているから死ぬ気なんてさらさら無い。
もう一つは限りなく可能性は低いが、あの神を殺すこと。そうすれば追って来ることも出来ないので問題が無くなる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ