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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第三話
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女がリーダー格らしい。年上であるはずの青年にもためらいなく、まるで命じるように話すと、その青年が竜二に声をかける。

「あのー、竜二先輩ですよね?俺のこと覚えてます?」
「ん……おう、お前か。久しぶりやな、直人」
「お久しぶりです、先輩。矢吹さんからこっちに来てるって聞いて、いつ会えるか楽しみにしとったんですわ」
「そうなん?矢吹と知り合いかお前」
「ええ、ちょっと縁がありましてね」

 竜二にとっては地元の後輩であるその青年の名は、山口 直人。かつて彼の舎弟としてあちこち連れまわされながらも、中学卒業後に引っ越すまで竜二の元を離れなかったとか。

「しかし、こっちきてからえっらい変わったよなぁお前……今どないしてんの?」
「まぁいろいろありまして、高校卒業して今はフリーターですわ。平和に過ごしてはいますけどね」
「チャラいなぁ」
「それ言ったら先輩もじゃないですか?金髪て」
「ぐぬぬ……しかし、子供にいいようにパシらされてんのはどうなんよ?」
「それは言わんでくださいよ……しかし先輩は相変わらずですなぁ」
「まぁな。言うてお前ちょくちょく帰ってきてたやんけ」

 今日の直人は、青のイラストTシャツに迷彩柄のハーフパンツ、茶色のクロックスという格好。茶色に染めた髪と焼けた肌が、遊んでいる雰囲気を醸し出している。悪く言えば、チャラく見える。

「それにしても先輩、『Rising Force』に引き続き『STORM BRINGER』もやめたんです?すんごいこっちでも噂になってますけど」
「やめたっていうか、両方とも解散やなぁ。みんな忙しなってきたから、練習する時間もロクにとれやせんかったし、ライブもお客さん来なくなってたし」
「あの熱気は先輩らやからこそ出せたんやと思いますけどね。やっぱ環境なんかなぁ……」
「ていうかこっちまで噂って誰が広めたん?大阪限定の活動やってんけど」
「ああ、矢吹さんですよ。あの人、先輩が初めてバンド組んだ時にライブ行ったことがあるらしくて」
「ああ、『Dirty Children』のサポートで出た時か?」
「いや、サポートじゃなくてその後の『Rising Force』ですよ」
「あー、あの時のか。あの時の俺ヘタクソすぎて聞けたもんやなかったやろ?」
「いやいや、こいつは伸びるって確信してたらしいですよ?」
「ホンマかいなぁ?」
「インギーみたいに見えたって言ってましたよ」
「失敬な!俺あんな太ってないわ!そんであんな早く弾けんわ!光速の豚貴族には勝てんて!」

 と竜二が返すと、テンションが上がったのか狂ったように声を上げだす二人。

「弾けない豚はただの豚だ!」
「俺は貴族だ、正確には伯爵だ!」
「スレイヤー?ハッハー、まるでお笑いだぜ!」
「エクソダス?ウ
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