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転生とらぶる
機動戦士ガンダムSEED
0196話
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人的な事情ならいくらでも話せるし、話したいとも思う。だが、事はホワイトスターにいるシャドウミラー全員に関係するのだ。幾ら何でも俺の個人的な感情でそれを話す訳にはいかないだろう。

「おいっ! そんなに俺達が信じられないのか!?」

 俺の言葉を聞いたムウが胸ぐらを掴んでそう怒鳴りつけてくる。その目には怒りと共に悲しみの光が揺れていた。
 そんな様子のムウを見ながらも、再度首を振る。

「俺だけの問題ならいつでも話せる。だが、この事は俺以外にも多くの人の命運に関係してくる問題だ。分かってくれ、としか言えないがな」
「……フラガ少佐、手を」
「だがなぁ」
「アクセルがここまで言う以上は、それなりの理由がある筈です。それに明日になれば話してくれると言っているのですから」
「……あー、もうっ! 分かったよ。ったく、自分で自分のお人好しさ加減に腹が立つな」

 俺の胸ぐらを掴んでいた手を離し、頭をガシガシと掻くムウ。その様子に苦笑をしながら軽く頭を下げる。

「悪いな。明日には俺の事を話すと約束するから、それまでは我慢していてくれ」
「分かったよ。ただし、きちんと納得出来る説明じゃなきゃ承知しないからな!」

 それだけ言って、ブリーフィングルームを出て行くムウ。そして部屋に残ったのは俺とマリューの2人だけとなる。
 数分程お互いが無言でいたが、やがてマリューがその沈黙を破るかのように話しかけてきた。

「アクセル、貴方は……どこにも行かないわよね?」
「どこにも?」
「ええ。私を置いてどこか他の戦場に……なんて事は」

 そう呟きながら、胸元から取り出したペンダントをいじっている。……そうか。そう言えばマリューの前の恋人はMA乗りでザフトにやられたんだったな。今にして思えば、ヘリオポリスで最初に出会った時、頑なにストライクの機密を守ろうとしていたのはそれも影響していたのかもしれない。

「ああ。マリューがもう俺をいらないって言わない限りはな」
「そんな事、私が言う訳ないじゃない。私はずっとアクセルの側にいるわ」

 マリューの身体を抱き寄せ、顔を近づかせていき……唇を重ねる直前にブリーフィングルームのドアが開いて1人の男が入ってくる。数秒動きを止めてから、マリューを見て、俺を見て、再度マリューを見て周囲を見回す。

「えっと……2時間程時間を潰してきた方がいいですかね?」

 さすがにこの状況になってしまってはキスが出来る訳もなく、他人にキスシーンを見られそうになって顔を羞恥で赤く染めたマリューから離れる。

「いや、構わない。……ただ、出来れば入る時にノックくらいして欲しかった所だな、アスカ主任」

 そう、空気を読まないでブリーフィングルームに入ってきたのは以前このオーブに来た時に知り合
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