第一幕その二
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参りました」
「というとレルム伯爵の随員のお方ですか!?」
「はい」
カルロは答えた。一行はその言葉に胸を撫で下ろした。
「よかった、一時はどうなることかと思いましたよ」
彼等はカルロの偽りの素性を知り胸を再び撫で下ろした。
「王女様の御命を狙う輩がいないとも限りませんしね」
「まさか」
「いえ、例えばフランドルの者とか」
「フランドル・・・・・・」
その地の名は彼もよく知っていた。今スペインに反旗を翻している土地だ。彼等はイングランドと結託し独立しようと画策しているらしい。
「我がフランスと貴国の同盟が成れば彼等は窮地に陥ります。ただでさえ南部が同盟から離脱しようとしているのですから」
「そうでしたね」
今フランドルでは新教と信じる彼等と旧教を信じるスペイン軍との間で血生臭い戦いが行なわれているのである。
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