第6話 教導官だけど愛さえあれば関係ないよねっ!
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レイやアキがぶっ飛んでいるので、リク自身上官にタメ口を許可され、今からタメ口になる事は可能ではあるし、違和感なく馴染めるだろう。だがそれを受け入れるかどうかは別問題なのである。
そこでリクは一つの解答を用意した。
「なら…」
ポツリと、小さく呟き、リクはなんとか体勢を崩し、なのはの顔に自分の顔を近づける。
「ふえ―――!?」
いきなりの事に、再びなのはの顔は耳まで真っ赤になり、ついでに身体が固まる。
そんななのはを無視して、リクが更に顔を近づける。
徐々に、ゆっくりと近づき、なのはの顔に、リクの吐息がかかる。反対にリクは、なのはのシャワー上がりのシャンプーの良い香りが鼻孔をくすぐる。
しかしやはり問題なのは、なのはの方であった。未だかつてこれ程までに異性と接近した事などないし、なにより自分は裸だ。そして、その裸に、リクの鍛え上げられた肉体の力強さを直に感じ、思考が凄まじい速度で麻痺していく。
「ふ…ぁ…」
今もゆっくりと近づくリクの顔、そして目を見つめる内に、無意識下で艶めかしい声が小さく吐きだされた。
鳴り止まない心臓の音に支配されるように、なのははゆっくりとその瞳を閉じた。
「―――これから、二人っきりの時は“なのは”って呼ぶよ」
「……………………………え?」
「いやだから、二人っきりの時は呼び捨てにするし、タメ口で話すって言ったんだけど」
「ぁ…、そ、そうなんだ!ま、まあ、今はそれで許してあげる!」
と、少しだけ残念そうに、そしてホッとしたような表情を浮かべながら、なのはは微笑んだ。
しかし、なのはのそんな表情の変化を、リクはあざとく気付く。
「もしかして…キス、されるとか思いました?」
「全然っ!?全・然!!そんなことないから!!」
「そうか。まあ、いいけど。二人きりの秘密も出来たし」
「ふ、二人きりの秘密!?」
「そ。俺が“なのは”に対してタメ口の使うのは二人きりの時だけだから」
リクは挑発的、かつ魅惑的な笑みを浮かべながらなのはの目を真っ直ぐに見つめる。最早完全に主旨を忘れ、なのはを口説き落とす事に心血を注いでいるリク。そんなリクに、恋愛に関する経験値で絶対的に劣っているなのはは、翻弄されまくり。顔というか耳まで真っ赤、そして身体も真っ赤である。
しかし、なのはも教導官として、そして管理局の「エース・オブ・エース」として年下の男子にいいように翻弄されるのはプライドが許さない。
「じゃ、じゃあわたしもこれから二人きりの時は『リッくん』って呼ぶ…から」
しかし、混乱と緊張のせいか、またもや見当違いの事を言い始めた。
だが、そんな事でリクを言い負かす事など出来ない。何故ならリクも立派に
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