追想〜影の宣告〜
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「いやいやクレイオス、ここはALOの中なのよ?幾ら北欧神話の話がそうなってても今そうなる訳・・・・・・・ある」
確かに存在するのだ。キリトの『聖剣エクスキャリバー』 を入手する為のクエストでユイちゃんが説明してくれた、カーディナルの『自動クエスト生成システム』。確かにあのシステムによってそれを題材にしたクエストが起こったとしても不思議は無い。・・・・・・むしろ、このALOの題材となったものが北欧神話である以上その可能性は高いと言わざるを得なかった。
「・・・・・・行こう、奥に。早く盾を作ってくれ、もしかしたらまだクエストを止められるかも知れない。」
あたしはメイスを腰に下げると、もといた大扉へ駆けるクレイオスの後を追った。
クレイオスサイド
「これで二つ揃ったな、よし、填めるぞ・・・・・」
大扉の窪みに剣と盾を入れる。すると予想通りに重々しい音を立てて扉は開いた。そこは王が座する玉座の間であり、その巨大過ぎる玉座に腰掛けているのは・・・・・・腰に銀の長剣を提げ、傷だらけの赤黒い皮膚に覆われた上半身を惜しげもなく晒した一人の王だった。
「・・・・・・・来てくれたか、妖精郷(テイル・ナ・ノグ)の妖精達よ。いや、アルヴヘイムと言った方が通じるかな?」
・・・・・・知り合いの土妖精(ノーム)、エギルに似た低いバリトンで話し掛けてくる巨人王。しかし、その声色にはやけつくような焦燥が満ちていた。彼は玉座を降り、ズシンズシンと音を立てて近付いて来た。すわ戦闘かと身構えたどうやらそうでは無いらしい。
「勝手とは重々知っているが、どうかこの戦争を止めることは出来ないだろうか?私達意外の火巨人は平和をのぞんでいる。どうか・・・・・・・どうか我々に力を貸してくれ・・・・・・・!」
そこだけ純白の、長い銀髪を降り乱し、赤い巨人の王は、俺達に懇願した。
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