第四章 空白期編
第八十九話 『オルタ降臨。翠屋恐怖の日』
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の前になるのは明らかである。
料理魂を砕かれてジ・エンドの未来を辿るだろう。
「…もうおしまいか?」
しかしそもそもアルトリアは待ってくれない。
もう出す手がない。
どうすればいいかと思ったその時に、
「ふむ、ミユキ。そなたが作ってみろ。私が審美してやろう」
「わ、私…!?」
突然のご指名に美由希は焦る。
私は料理は下手だから食わせられたものじゃないという気持ちである。
「モモコの娘なのだから腕は引き継がれているだろう。ならばいざ食してみたい」
「ううぅ…アルトリアさんがそこまで言うんだったら…」
それで美由希は今私が作れるありったけのものをサンドイッチに詰めた。
それを見た恭也が、
「美由希…それは、食べ物か?」
「そうだよ恭ちゃん! 私が料理が下手なのは知っているでしょ!? これでも一生懸命作ったんだからね!?」
それでシホの手で運ばれるがシホもさすがにこれはアルトリアには通じないだろうと内心諦めているほどだった。
そしてアルトリアはそれを目の前にして、
「ほう…食べごたえのありそうなものだ。どれ、食してやろう…」
アルトリアはそれを一口口に含む。
その瞬間、
(ぐあぁーーーーーッッ!!?)
アルトリアは内心で強烈な叫びを上げた。
アッパーブローを食らったかのように舌と胃を多大に揺さぶられ悲鳴が轟く。
(な、なんという味の破壊力…! たった一口で、この、私が…!?)
それでアルトリアは黙り込んだ。
それを見て不思議に思ったシホは、
「アルトリア…? どうしたの?」
「…見事だ」
「へ…?」
「私の舌をここまで驚嘆させたのはミユキ、そなたが初めてだ。誇って、いいぞ…?」
ガシャンッ!
そう言い残してアルトリアはテーブルに突っ伏して気絶をした。
見ればアルトリアのくせっ毛が戻ってきている。
それで状況を見守っていた一同は他のお客さんも含めて、
「やったー!」
と、歓喜の叫びを上げた。
「お姉ちゃん! やったね! アルトリアさんを倒したよ!」
「ああ、美由希! お前の料理は翠屋を救ったんだ!」
「よく桃子の仇をとってくれた!」
なのは、恭也、士郎が美由希を絶賛する。
「なにがアルトリアを屈服させたのかしら…?」
「ふむ、その原因はこのサンドイッチにあると見た。どれ一つ食してみるとしよう」
ネロがそのサンドイッチに手を伸ばして口にする。
途端、
「うっ!? こ、これは、正直に言ってあまり美しくないものだな…」
「や、やっぱり不味かったってことかな…?」
美由希はそれで喜んでいいのか悲しんでいいのか分からず落ち込む。
…その後、気絶した桃子が復活し
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