第十八話 とある魔術の主人公
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近くまで送ったよ」
「それでもうここまで帰ってきたんですか? 早すぎません?」
「あー、あの子の家ってそんなに遠くなかったし、この近くだったからな」
「そうだったんですか」
「それで土御門とはどういった知り合いなんだ?」
「友達の友達です」
上条さんに聞かれて咄嗟に出た答えが友達の友達だった。まぁ、下手なことを言うよりはいいだろう。
「そうなのか。あ、俺は上条当麻。よろしくな」
「……あ、はい。俺は神代騎龍です。こちらこそよろしくお願いします」
上条さんに自己紹介をされて右手を出される。さっきシェーラとアリスに話していたことが頭をよぎって、一瞬握手するのを躊躇ってしまったが、ここで握手を拒否するのもおかしな話なので俺も右手を出した。しかし、上条さんは俺の出した右手と握手した瞬間に手を離した。
「あっ……手が触れるのは苦手だったのか?」
「いや、別にそういうわけでは……、自己紹介でいきなり握手っていう経験がなかったので……」
もしかしたら上条さんが俺の何かしらの能力を打ち消してしまって、それに気付いた上条さんが瞬間的に手を離したのかとも思ったのだが、ただ単に俺の一瞬の躊躇を潔癖症とかそんな感じだと思ったようだ。しかしまぁ、咄嗟に答えた俺の言い訳ももうちょっと何とかならなかったかなぁ。
「そっか。じゃー、俺はここだから」
上条さんが目の前の寮を指差す。まぁ、まず間違いなく土御門さんの部屋の隣が上条さんの部屋のはずだ。
「土御門さんと同じ寮なんですね」
「ああ、それじゃー、またな」
「はい、お疲れ様でした」
上条さんが寮へ入るのを見送ってから俺も歩き出す。
(シェーラ、アリス)
(はい)
(うん)
やはり二人に一応確認はしておかないといけないだろう。
(今の握手で何か変わったことはないか?)
(はい、触れていた一瞬だけ魔力が切断されました)
(それに、能力も使えなくなってたみたい。けど手を離した瞬間に全部が元に戻った)
(やはりそうか、ありがとう)
(いえ)
(うん)
思ったとおり上条さんの右手は俺の魔法にも効果があるようだ。あ……そう言えば、上条さんのパラメーター確認しとけばよかった。まぁ、またいつか機会があるだろう。
寮に帰ってから思ったのだが、結局何かフラグは立ってたのか!?
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