第十八話 とある魔術の主人公
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ればまだ冬服のこの時期にアニメの場面に遭遇することは有り得ないのだ。しかし、主人公との初遭遇がこれだけとは……ちょっと残念。
(あ、そうだ。シェーラ、アリス、居るか?)
(はい)
(うん)
そう言えば、上条さんのことで二人には注意してもらわないといけないことがあったんだった。
(さっき女の子助けた男の右腕には関わらないようにしてくれ。幻想殺しって言って異能の力は全て消し去る能力だから、触れたとたんに消滅する可能性があるからな)
(かしこまりました)
(うん、分かった)
取り敢えず、二人が上条さんの右手に注意してくれればそれでいいだろう。本当は上条さんの右手についても調べたいところだが、二人にとっては余りにもリスクが大きすぎるのだ。
「さて、帰るか」
不良が居なくなったので俺はそのまま歩き出した。途中で土御門さんの寮の横を通るが、多分土御門さんの部屋の隣が上条さんの部屋のはずだ。とはいえ上条さんはさっき少女を助け出して、不良達から逃げ回っているはずだからまだしばらくは帰ってはこないだろう。
「お、神代。奇遇だにゃー」
ちょうど寮から出てきた土御門さんに声をかけられる。
「あれ、土御門さん。今から出かけるんですか?」
「ああ、ちょっとねーちん達に話があってな」
どうやら土御門さんは魔術方面の暗部活動らしい。
「なるほど、お気をつけて」
「あれ、土御門。今から出かけるのか?」
俺が土御門さんを送り出そうとしたところで後ろから上条さんの声が聞こえた。ってか、早すぎだよね。
「おう、上やん。ちょっと出かけてくるぜい」
「この子は知り合いなのか?」
上条さんが俺のほうを指差しながら土御門さんに聞いている。
「ちょっとした知り合いだぜい」
「そうか、じゃー、気をつけてな」
「おう、じゃー行ってくるぜい」
土御門さんは特に俺のことを紹介せずにそのまま行ってしまった。しかし、折角のチャンスだ、しっかり利用させてもらうとしよう。
「さっきはお手柄でしたね」
俺は上条さんに声をかけた。
「ん? さっきって、なんだ?」
「不良の中から女の子助けてたのって、貴方でしたよね」
あの場面をちょうど目撃したのだから、それを話題に出さないほうがおかしいだろう。
「ああ、さっきのあれか。見てたのか?」
「ええ。不良達がたむろってるなーって思ってたら、女の子が絡まれてたんですね。その女の子を面白い方法で見事に助け出してたから、印象には強く残ってますよ。それで、あの女の子はどうしたんですか?」
「うわぁ、恥ずかしいところを見られちまったなー。まぁ、あの子は家の
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