第十八話 とある魔術の主人公
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目に入った。耳のところを確認してみると間違いなくピアスが光っている。そう言えば、彼はパン屋でバイトしてるっていうことだったか……、良く覚えてはいないが女性店員目当てとかそんな感じだったと思う。
「まいど、ありがとうございましたーっ」
普通に食パンを買ったのだが、青い髪のバイト店員は少し関西弁っぽいニュアンスを出しながらも、普通に対応してくれた。まぁ、俺が姫羅で来たときには多少対応の仕方が変わるのかもしれない。
パン屋を出るとそこそこ大きな通りを使って寮に帰る。既に暗くなってきていて、ビルの間の狭い路地は当然ながら、普通に人通りの少ない狭い道でも何らかのトラブルに巻き込まれる可能性が高いからだ。確かアニメで見たときは片側2車線とかの道が描写されていて、俺の中ではそんな道が多いイメージだったのだが、学園都市は人口の8割が学生ということもあって、実は団地内の道路のような車2台が何とかすれ違える程度の道ばかりなのである。そんなわけで、俺は人通りの多い道を選んで帰っているわけだ。
道を歩いていると、前方で通行人が不自然に避けている場所があった。建物の影になっていて分かりにくいが、よく見るとどうやら不良がたむろしているようだ。あれ……さっきのってフラグだったのか? まぁ、俺も普通に避けて通れば大丈夫だろう……とかって思ったのはフラグか!?
内心ドキドキしながら、他の通行人と同じく不良たちを避けるように道の端のほうを歩いていく。
「あー、居た居た。探したんだぞー、駄目じゃないか、勝手にはぐれちゃ」
とにかく不良たちに目を付けられないように歩いていたのだが、なんか聞いたことのあるような声が聞こえたので見てみると、ちょうど上条さんが女の子を不良の輪から連れ出そうとしているところだった。
普通にアニメを見ただけの知識で考えれば、ここは上条さんが御坂さんを連れ出そうとして失敗し、不良たちに文句を言っていたら御坂さんが怒って電撃を飛ばす……という場面だと思うところだが……というか、俺は最初そう思ったのだが、実際に不良の輪から連れ出されてくる少女は御坂さんではなかった。
「なんか連れがお世話になったみたいで、いやー、どうもどうも」
上条さんは不良の輪から少女を連れ出し、しばらく歩いたところで少女と一緒に走り出す。不良達もしばらくは呆然としていたが、一人がハッと気付いて声を上げると全員が追いかけ始める。こういうのも一応主人公補正になるんだろうか。
俺は一応不良達にスロウの魔法をかけておく。これで上条さんはともかく、もう一人の少女が不良達から逃げるのも少しは楽になるだろう。
しかし、上条さんって御坂さん以外にも同じことしてたんだね。アニメで御坂さんを助けたときは確か夏服だったはずなので、よくよく考え
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