第5話 問題児達が訓練をするそうですよ?
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
リクはレイの言葉を聞きながら、自分が思うレイの性格について考える。
(レイ…、こいつは基本的に利己的で快楽主義だ。自分の事を最優先にし、他者を気に掛けない。そして常に自分が楽しみたいと思う方へ物事を持っていこうとする。まあ、簡単に言えばめんど臭い奴ってことだな)
と、基本的に真面目なリクがそう考察する。
リクとレイは似ている所が多々ある。例えば、自分の戦闘力にかなりの自信を持っている所や、自分が面倒だと思った事に対してやる気を見せなかったり。まあ、後半は、リクは何だかんだ真面目にやるので似通った点とは正確には言えないが。
「アタシはこの六課の空気が気に入らないんだよ。仲良く強くなっていこうなんて」
アキは吐き捨てるように言う。
リクも、アキがこの機動六課を良く思ってない事は分かっていた。というより、はやて達隊長陣と会った時に感じた印象等から、アキが六課に馴染めないであろう事は薄々感じていた。
―――厳格な規律の下にこそ強靭な部隊は生まれる。
それがアキの思う部隊の理想だ。現に今までの部隊は、訓練こそ六課以下だったが、六課より和気藹々とはしていなかった。そのせいか、アキが訓練をメチャクチャにする等という暴挙を取った事は無かったのだ。
男関連での問題は多々あったが。
(だからってなんの理由にもなってはいないがな)
内心でリクは独りごちる。
リク自身、アキを無理矢理にでもこの六課に誘ったのは、昔からの付き合いである友人を無職にしたくなかったという単なるお節介だ。
正直に言えば、それはアキにとって現状たんなる有難迷惑にしかなっていないし、結果として六課に大きな迷惑をかけている。
リクのお節介は単に迷惑と被害を六課に与えただけだった。
(どうするか…)
今の状況はリク自身が引き起こしたものだ。だからこそリクは考える。
単純な解決案ならある。二人を訓練に参加させなければいいのだ。遊撃隊みたいな立ち位置に置いておけばいい。幸い…と言って良いかは分からないが、二人の戦闘能力は極めて高い。訓練させなくても予想以上の成果は上げるだろう。
しかし、それでいいのか?
そんな思いも、リクの中にはあった。
二人を無理矢理入れたのはリクだ。にもかかわらず「馴染めないから訓練から外す」では余りに無責任である。
とはいっても明確な解決方法が思い浮かぶわけでもないので、堂々巡りとなってしまうのだが。
「別に俺達を訓練から外してくれていーぞ」
「ああ、アタシもそれには賛成だ。つかアタシはその方がいいしな。雑魚と遊ぶのは今日だけで十分だ」
リクの考えを読んだのか、それとも単に自分の考えを述べただけなのか。どちらにせよ、リクにしてみればそれを簡単に受
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ