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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-6 invite
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それが今日の朝ということだとなのはは思っているのだろう。


それにもう一つそう思える理由があった。
燐夜は1年の頃からなのはと聖祥大付属小学校に通っているが、待ち合わせ場所であるバス停には今まで
体調不良などで学校を休んだ日以外は遅刻することなくなのはよりも先に待っていたのだ。
そんな日が1年、2年と続けば今日は来なかったから休みなんだなぁとなのはは思うわけである。
しかし、遅刻した。ほかの少女とくっ付いていたのか、甘いにおいを漂わせながら。


まあ、遅刻しただけならまだ許せたのだ。
でも何だか、燐夜の服から女の子特有の甘いにおいが漂ってくるのをなのはは敏感にかぎ取ったのだ。
犬も吃驚の嗅覚である。


けれども、なのはにはその点を指摘することなんてできなかった。
何故ならば、燐夜との今の関係が崩れるのが嫌だったからである。
なのはにとって燐夜は、友達で親友で好意を抱く人で心の拠り所で……これはなのは自身も分かってはいないと思うが、依存していて。
今のこの状態がなのはは一番好きなのだ。


「……許してあげる」
「…………ありがとな」


これだ。
この優しい微笑みが昔から好きなのだ。しかも、それを自分だけにやっているときが……
なのはは不意に思い出す。
今日の朝に母から言われていたことを。


「――――ねえ、燐夜君」


燐夜はなのはに怒られて疲れたのか、眠そうに……それはただ眠いだけである。顔を上げて空を見上げていたが、なのはに呼ばれたことで顔を下げて、なのはを見た。
なのはは何かを決心したように顔を引き締めて、本気で真面目な表情をしていた。


燐夜は本能的に身構えてしまう。
一体何がなのはの口から飛び出してくるのだろうか。
この誰も口を開けようとしない無音の空間が燐夜は苦手なのだ。
騒ぐのは好きでもないが、騒がしい所にいるのは好きだ。自分を言う存在が薄くなっているような気がして。空気が軽く感じるから。
――――なのはが口を開く。


「一緒に温泉に行こう!」


…………はっ?



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