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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-6 invite
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そして、燐夜が深呼吸をしているのを見て同じように見よう見まねでフェイトも深呼吸する。


全くきちんと自分の容姿を分かっていてほしいものだ。
フェイトは、日本ではまず見られない金髪に端正な顔。黙っていれば綺麗という言葉が当てはまるが、フェイトは天然でもあるため、フェイトという人物を知れば可愛いというのが当てはまるだろう。
そんな顔が間近に迫ってきたらどうか。しかも、その上に涙目であったら。
燐夜のような反応になるのが普通である。少しもドキドキしない人は、ちょっと危ない人と判断するしかない。


「分かった、明日な。楽しみにしているよ」
「うん! また明日ね!」


燐夜が了承すると、満足したのか不安げな表情から一瞬にして晴れやかな表情になって、隣の自分の家に戻っていった。
燐夜はその後ろ姿を見て、家の中に消えていくとふうっと一息ついた。
何時だって異性と話すのは緊張する。それなりに親しい、例えばなのはとかだったら…………あ。


燐夜は今、大事なことを思い出した。
慌てて今の時間を携帯で確認する。――――9時20分。1時限目がもう少しで終わる。
今から聖祥に向かうともう2時限目になって20分経った頃になってしまう。だが、燐夜の今の身分は学生である。勉強が本業だから。さらには国の法律で定められている、義務教育だからだ。
休むことは許されない、体調が悪くない限りは。


「…………ふうっ」


息を吐いて心を落ち着かせた燐夜は、カバンを持って、家の鍵を閉めて歩き始める。
なるべく急ぎ足で。それでも、心は重いままどことなく憂鬱な気分で歩みを止めることなく歩き続けた……


      ◯


「燐夜君!! どうして遅刻したの!」
「いや、だから寝坊したんだって」
「うそ! 絶対にうそ! 燐夜君に限って寝坊なんてするわけもないもん!」


燐夜が遅刻をすること2時間と15分。学校についたときには、もう3時限目が始まっていた。
教室に入ってまず、担任の教師にこってり怒られ、気持ちがナーバスになったところに昼休みが来てなのはに今、問い詰められているところなのだ。
なのはの後ろにはアリサとすずかも立っていた。
すずかは燐夜を心配するような表情で、アリサはどちらかと言えばなのはの立場に近いだろうか。


昼食を家に忘れて、お昼の時間なのに食べることも出来ずになのはからずっと詰め寄られている。
なのはが燐夜に問い詰めている後ろでアリサとすずかはお昼にありついている。


あー早く終わらないかなぁと思っている燐夜。だが、なのはには何か感じるものがあるらしい。女の勘……いや、少女の勘か。
なのはは、燐夜が今日どこかでほかの女の子と会っていたことを直感で気づいているのかもしれない。

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