プロローグ
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もいたらしいがそれは数人だけである。その人物は先に挙げた泉花と御剣家八十一代目当主_御剣 月華という大変賭け事に強い人物で、一国の富を賭け事で稼いだ猛者である。アテナ曰く『あれほど賭け事の上手い者は千年に一度の奇跡だろう』と言わせた。おい、どれだけの駆け引きをしたのか凄く気になるのだが。
そしてその金は御剣の金庫に眠っているのである。
―閑話休題―
で、御剣の人間は結婚できる年齢になると皆結婚して子を残したとか。迎え入れている血は異能の持ち主や戦闘力が異常な者、他には才が傑出している者たちだ。
これだけ聞くと何か変な感じの家だが普通の血筋だって取り入れている。基本的に家柄とか関係なく受け入れているのだ。唯単にそう言った人が多かっただけである。………そう思いたいね。
結婚云々の話を聞いた時の事をアテナ説明して『生き残れるかな』と思ったのは内緒だ。
前世の俺の死因は無茶な体の行使。二十の時に“ちょっとした”試し技をして出来たのはいいが体が耐え切れず体から血を噴き出した。
筋繊維の断裂。血管の破裂。臓器はグシャグシャ。骨は軋み、少しの衝撃で折れるほどであった。
そんな無茶をして死んだのだ。我ながらアホらしい死にかたである。
その技をするにはもうちょっと頑丈な体が欲しいね。とか考えている。
そう考えると蓮華が御剣の家に生まれたのは必然であると考えられる。
「で、行くか? 行かないか? どっちにするんだ?」
アテナ用のパスポートや戸籍も存在している。家の人間のコネを知りたいと思うがあまり知りたくないと思ってしまうね。
「―――行かないで置こう」
「土産は?」
「年代物の葡萄酒辺りが良いが、未成年だと買えなかったな。ならば、任すとしよう」
「了解。じゃ、一週間後にまた」
そう言い、蓮華は家を出たのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
蓮華を見送ったアテナは三階の談話室に上がり、ソファーに座り、天窓から見える空を見上げながら呟いた。
「―――泉華よ、始まるぞ。貴様の視た未来が」
自身を一度殺した、人間の中では最強の頂にいた剣士にして、異端の巫女が視た遥か先の未来。
彼女が何を見たのかを全てとは言わずとも“ある程度”教えられた自身からしてみるとその全ては充実した年月であった。
「最初は信じられなかったぞ。貴様ら御剣の家の意味を」
泉華は初代当主であった人物と同じ未来視を得ていた人間であった。そして、過去を見通す目である『過去視』も得ていたため知ってしまったのだ。初代の考えと先の結末を。
「その結末の回
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