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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第三十六話 聖戦の激闘
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千座置座」
「爾天神之命以布斗麻邇爾ト相而詔之 (Man sollte nach den Gesetzen der Gotter leben. )」
「焦熱世界・激痛の剣 (Muspellzheimr Laevateinn )」
激突する雷と豪炎。蓮は自らがラインハルトと切り離されたことを理解する。
そもそも絶対に当たるという概念は追尾弾頭でも拡大爆心でもない。真に当てようというのなら零距離以下にしてしまえばいい。放たれる内側に閉じ込めてしまえばいい。
一寸の隙間もなく砲身内部で駆け巡る火炎流―――なるほど、これでは例えどれほど速く動けようとも意味をなさない。耐え凌ぐ以外に術がない。だが、藤井蓮はこれを好機とみる。
普通ならばやり過ごす。亀のように殻にこもって耐え忍ぶしかないのだ。だからこそ、ここはあえてそれをしない。
リスクは承知だ。事実、先程の槍の一撃ではリスクを避けた。だが今は違う。みんなが力を貸してくれるから。だからこそ試す価値がある。
そして、蓮は自ら迫りくる獄炎の壁に向かい。正面から最短距離で駆けた。
「ぐうううぅぅぅッ――――――!!」
狙いは一つ、この壁を突破することのみ。雷のみの単独であったならばそれは突破できなかったであろうそれ。だが、雷撃は腐毒と焔を糧として、紫電へそして稲妻へと昇華する。まるで三本の矢とでもいうべきか。だが事実、この獄炎と対等に渡り合えている。
おそらくラインハルトはカウンターなど警戒していない。これを突き破れば、その先には無防備な状態でいることだろう。そう確信して道を貫く。故に突破できることを信頼して、こちらは最強の一撃を用意する。
「創造 (Briah―― )
人世界・終焉変生 (Midgardr Volsunga Saga )」
灼熱の炎は大気すら燃焼し、血を沸騰させ、肉を焼け焦がす。だがそれを一切頓着しない。ただ無心に、全力でこの焦熱地獄を突き破り、
「―――――
殺
(
と
)
ったぞッ!!」
炎の向こうにいるであろう黄金に牙を向ける。こちらが構えるその拳は幕引きの一撃だ。たとえそれはラインハルトであろうとも受けることは許されない。だが、
「こちらがな」
待ち受けていたのは予想に反した微笑。明らかに蓮が先手を取ったと思った中で既に待ち受け、構えるラインハルト。そして時間軸を狂わされるような感覚に囚われた。
「接触を恐れる。接触を忌む。我が愛とは背後に広がる轢殺の轍
ただ忘れさせてほしいと切に願う。総てを置き去り、呪わしき
記憶
(
ユメ
)
は狂乱の檻へ
我はただ最速の殺意でありたい――貪りし凶獣
皆、滅びるがいい――
死世界・凶獣変生 (Niflheimr Fenriswolf )」
「ッ――――――――――――」
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