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我が剣は愛する者の為に
鉄球を操る純粋無垢な少女
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。」

気になる事は自分の目で確かめる。
ちょうど自分から、部隊を率いて様子を見ようかと思っていたので、桂花の指示に従う。
さすがの彼女も戦場となると、私情は挟まないようだ。
それでも睨まれるが。

「縁、姉者の手綱をしっかりと握っておいてくれ。」

「おい、秋蘭。
 それだと私が敵だと分かったら、突っ込む大馬鹿者みたいな言い方ではないか。」

わざと言っているのか疑いたくなるくらいの自虐的な発言に誰も否定しない。

「まぁ、春蘭が天然の大馬鹿者であるのは、この場に居る全員分かっている事だから。」

「ひ、ひどいです、華琳様。」

「ふふ、ごめんごめん。
 さぁ、偵察の方は頼んだわよ。」

春蘭と俺は部隊を率いて、所属不明の部隊を確認しに行く。

「まったく、先行部隊の指揮など私一人で充分だというのに。」

どうも、さっきの皆の反応が気に入らないのか苛立った声をあげている。

「一人より二人の方が冷静に対処しやすい。
 何よりお前は猪のように突っ込みやすいから、桂花も心配になったんだろうな。」

単にそれもあるかもしれないが、俺を視界に入れたくなかったかもしれない。
もしそうだとしたら仲良くなるのはほぼ不可能だな。

「そんな愚か者のするような事を私がする訳ないだろう。」

「その言葉、忘れるなよ。」

と、俺達が話していると偵察に向かった兵士が帰ってきた。

「夏候惇さま、見えました!」

「ご苦労。」

兵士の後ろの方に視線をやるとそれらしき集団を発見した。
最初の報告では相手は行軍中と聞いたが、今は足を止めて一箇所に集まっている。
距離は少し離れているので内容までは聞き取れないが、何やら慌てたような騒いでいるような、そんな声が聞こえる。

「何かと戦っているようだな。」

そうだな、と同意の言葉を言おうとした瞬間。
集まっていた集団から何かが飛んでいく。
それも一つではなく複数。
眼を凝らして、飛んで行ったもの確認すると。

「あれって人か?
 人が宙に舞いあがっている!?」

一体あそこで何が起こっているんだ?
俺は春蘭に足を止めて様子を見るか?、と提案しようとして春蘭の方を見る。
だが、そこに春蘭の姿がない。

「・・・・・・」

一応、俺は近くにいる兵士に確認を取る。

「春蘭は?」

「夏候惇さまなら、関忠様が何か考え事をなさっている間に目の前の集団に向かって行きましたが・・・」

「あの馬鹿野郎が!!
 さっき言った事をもう忘れたのか!!」

声を荒げた所で春蘭は戻ってこない。
十中八九、春蘭はあの集団、おそらくこれから討伐する予定である賊の先行部隊な筈だと気付く。
そうすれば剣を抜き、叩き切るに
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