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剣の丘に花は咲く 
第七章 銀の降臨祭
エピローグ 重なりし運命
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ばした二人の少女は、ルイズの下へと駆け寄り掴み掛かる。

「シロウさんはどうしたんですかっ!! 見つからないっ……見つからないんですッ!!」
「何処いるのよシロウはッ!! ねぇっ! あなたなら何か知っているんでしょっ!! 教えてよっ! シロウはどこッ!! 答えてよルイズッ!!」

 二人に掴みかかられながらも、未だ首を振りながらルイズは虚ろな目で現実を否定する言葉を呟き続けている。
 そんなルイズの姿に、何が起きたのか理解したシエスタは、ゆっくりとした動作で掴んでいたルイズの服から手を離した。そして、未だ何が起きたのか分からずルイズの襟を掴み、問いただすジェシカを置いて、ふらふらと舷側に向かって歩き出した。

「そんな……嘘、よ…………嘘で、すよね、シロウさん……こんなのって……」

 船縁に手を掛け、シエスタは遥か遠く、霞み始めたアルビオン大陸を虚ろな目で見つめながら呟く。

 アルビオンから遠く離れた空の上。

 痛いほど青く晴れ渡る空の下。

 少女たちの悲痛な声が―――空に溶けて消えた。


 










 ロサイスにアルビオン軍が到着した時、既に予定より丸二日過ぎていた。その時には、当たり前だが連合軍の姿など影も形もなかった。
 たった一人の手によって七万の軍勢が撤退に追いやられたとの報を受けたクロムウェルたち上層部は、その事実が信じられられなかった。そのため、事実確認と、事実であった際の、軍の再編のためにロンディウムから急遽人が送られた。その中には、クロムウェルを始めとした多くの上級士官があった。
 竜などで空を飛び向かったため、クロムウェルたちは一日程度でアルビオン軍の下に辿り着くことが出来た。そして、一人の男により七万の軍勢が撤退に追い込まれたのは事実だと分かり、その責任や処分のため、切り落とされた右腕の治療より先に、ホーキンスをクロムウェルはロンディウムに送り返した。
 ホーキンスをロンディウムに送り返した次の日、再編したクロムウェルが率いる七万の軍は、無事ロサイスに到着した。
 そして今、クロムウェルは赤レンガの司令部にある一室の中、ぐるぐると歩き回りながらブツブツと何かを呟いていた。

「何故だ、何故こうも上手くいかない。いや、それよりも何故ガリアは兵をよこさないんだっ。どんな化物がいたのか知らないが、ガリアが参戦していれば、連合を逃がすことなどなかったはずなのに」

 ガリアとの唯一の繋がりであるシェフィールドは、ロンディウムからその姿を消していた。
 クロムウェルとしては、シェフィールドが傍にいることよりも、いないことが不安であったため、出来ればロサイスには行きたくはなかった。しかし、アルビオン軍の撤退が真実であれば、それを立て直すには、虚無の使
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