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水の国の王は転生者
第九十二話 アルブレヒト戴冠
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「な!?」

 流石のセバスチャンも突如現れた巨大な足に驚き、避けるために馬車を無理矢理に逸らした。
 当然、慣性の法則が働き、馬車は片輪走行をしながらも巨大な足を避ける事は出来たが大きく横転し、ヴィンドボナでも割と裕福な商家の玄関に突っ込み止った。

「どうされましたか!」

 馬車が横転した事に驚いたミシェルがグリーズで駆けて来ると、平和な街中でありえないものを見た。

「な……トロル鬼!?」

 ミシェルが見たもの。
 それはヴィンドボナのど真ん中を闊歩(かっぽ)するトロル鬼を始めとするモンスターの群れだった。
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