第四話 勝と十六夜
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・・負けられない、負けてたまるか!! 奴らを倒すぞ、アルゴオォォォル!!」
覚悟を決めて咆哮するルイオスとアルゴール。輝く翼と灰色の翼が羽ばたいた。
コミュニティの為、敗北覚悟でルイオスとアルゴールは駆けるのだった。
「いやはや、おんしの活躍はあまり見られなかったが、実に面白いものを見せてもらったぞ」
白夜叉は楽しげに頬を緩めてそう口にした。どうやら、白夜叉は何らかの方法でルイオスとのギフトゲームの映像をレトロなテレビに映して見ていたらしい。
勝は疲れた様な顔でげんなりと「・・・・・・はい」と答える。今にも倒れそうなその姿にますます白夜叉の頬が緩み、それを見せない為かおなじみのサウザントアイズ≠フ印が描かれた扇子を広げて口元を隠しながら、床に滑らせるようにして、勝に手紙を寄越す。
「それにしても、まさかおんしのコミュニティの福リーダーとなる人物があの虎だったとは・・・・・・最初に見た時は、本気で正気を疑ったぞ」
「・・・・・・それで、どうでした? 彼の様子は」
「変わっていたよ。おんしの影響かそうでないかは知らぬが、本当に豹変しておった。あれならもう、問題を起こすかなどという心配はなかろう」
「そうですか・・・・・・よかった」
勝はその話を聞いて安堵の溜息を吐く。信用していないわけではないが、やはりあっちで人に好まれるかどうか心配だったのだ。
不安が一つ消えた所で、ガルド――今は改名してピエール=ジョゼフというが、そのピエールから手紙の封を開け、そして中身を見る事にした。
『お久しぶりです。堅苦しい挨拶は抜きにし、単刀直入に重要箇所だけを纏めたいと思います。
まず一つ大きな収穫は、鬼種≠フ純血である少女をエクリプス≠ノ入れる事が出来ました。彼女の実力はその種族の名に負けない実力で、今では彼女を軸にコミュニティが発展しています。それと余談なのですが、彼女は前々から貴方のことを知っていた様なのですが・・・・・・お知り合いなのでしょうか? それはまた、直接会って確かめていただければと思います。
そして二つ目は、あるコミュニティが何者かに襲われている所を、その鬼種≠フ純血である少女が助け、こちらの実力を知ってか同盟関係を求めてきましたが、さすがに貴方を抜きに話を進める事は出来ないのでその件は保留としました。聞けば彼女らのコミュニティは製作をとても得意としており、生活必需品を主に取り扱っている半ば商業コミュニティに近いコミュニティでした。ですが、実力もそれなりのコミュニティのようで、同盟を結ぶのはとても有益なものだと思われます。
三つ目は些細なことではありますが――まだコミュニティを作って間もないというのに、その名がまるで地震のよ
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