彼の瞳の色彩は黒なのだけれども澄んだ灰色の様に見える
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次の日。私は彼にカードを渡すタイミングを掴めず
苦戦していた
私は異性とは話さない方だし
昨日の事もあって
グズグズしていた
その間、彼の方を見ていたのだけれども
昨日の彼はどこにあるのか不思議に思うほど
いつもの様に坦々と笑っていた
けれども1人になると
皆気がつかないが
彼の近くにだけ秋と冬の季節の変わり目に
感じられる少し肌寒い空気が流れているようだった
結局、帰る時間になるまで渡せず
下校時間に渡すことにした
私は彼の少し後ろを歩いていった
彼はたしか運動系の部活に入っているのだが
今日は休むらしい
いつのまにか
もう結構先に歩いていたので
少し早歩きで追いかけた
すると角に曲がった
少し走ってみてみたら彼は
どこにもいなかった
見渡してもいない
しまったと思い
握っていたカードをふと見つめた
そのカードは目の前にたっている精神科の
病院のものだった
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