―ジェネックス V―
[1/16]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ジェネックスも中盤を迎えることとなり、残っているのは掛け値なしの実力者ということだろう。
俺の友人たちの中でも、もう既に何人もの脱落者が出る事態となっていた。
その中でも印象的だったのが十代の真の弟分こと丸藤翔であり、逃げ回っていた彼は何を想ったか心機一転、自らの兄であるカイザー亮へとデュエルを申し込んだのだった。
自らがどれだけ成長したのか、翔が一番の実力者だと認めているカイザー亮に見せつけたかったのだという。
デュエルの結果としては敗北した翔だったが、亮を追い詰めて実力を認めさせたことで、その表情はむしろ晴れ晴れしたように見える。
そして、脱落者ではないが話しておきたいのは、神楽坂というラー・イエローでの友人のことだ。
彼は、一年生の際に今も学園に展示されている、デュエルキング・武藤遊戯のデッキの盗難事件を起こした生徒である。
神楽坂は作ったデッキが有名なデュエリストのコピーデッキばかりになってしまうという悩みを抱えていて、そのせいで対抗策も有名なために敗北を重ねていた。
そして神楽坂は自分とコピー元の違いがデッキにあると考え、武藤遊戯のデッキを使って自分の実力と仮説を確かめようと、俺にデュエルを申し込んだ。
そして敗北し……神楽坂は、自分だけのデッキの強さを思い知り、自分だけのデッキの構築へと乗りだした。
だが、なかなか納得のいくデッキを作ることは出来ず、いくつかの候補のデッキを使い分けるデュエリストとなっていた。
そんな彼だったが、先日の三沢と光の結社に洗脳された俺のデュエルを見たことで、再び自分だけのデッキを作る決意をした。
光の結社に洗脳されて自分だけのデッキ以外のデッキを使わせられていた俺と、変わらず【妖怪】デッキを駆る三沢に、神楽坂なりに何かを感じたのかもしれない。
そして、ついに神楽坂は神楽坂だけのデッキを完成させ、俺へとデュエルを申し込んできたのだった。
『デュエル!』
遊矢LP4000
神楽坂LP4000
「楽しんで勝たせてもらいぜ! 俺の先攻、ドロー!」
俺のデュエルディスクが先攻を示したが、神楽坂の新しいデッキがどんなデッキなのか解らないため、後攻の方が望ましかった気はするが。
「俺は《マックス・ウォリアー》を召喚!」
マックス・ウォリアー
ATK1800
DEF800
決まったことをボヤいても仕方がない、いつも通りプレイすることを示すように、機械戦士のアタッカーである三つ叉の機械戦士を召喚する。
「カードを一枚伏せてターンエンド」
「俺のターン、ドロー!」
神楽坂のデッキがどんなデッキであろうとも、神楽坂はどんなデッキでも十全に活かす事が出来るデュエリストだ。
何が相手だろうと、警戒すべき
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ