出会い
[8]前話 [2]次話
私は柔らかい日差しがさすある休日に自転車で
山を少しのぼったところにあるお気に入りの丘に向かっていた
誰にも話していない秘密の場所だった
山の麓につき、のぼっていくと丘の真ん中に気高く一本だけたっている大樹
の下に誰かが寝ころび昼寝をしているのが見えた
影で本を読みたかった私は
大樹のところにしか影がなかったので
仕方なく昼寝をしている人の反対方面に座ろうと
ゆっくりとその木に向かっていった
そして向かう途中に昼寝をしていた人がバッと急に
起き上がるのが見えた
見るに男の人のようだ
さらに木に近くなるにつれて
彼が少し危険ということに気が付いた
彼は過呼吸にでもなったのか
肩を激しく上下させ両手で頭を覆い
蹲っていた
私は普段バスで老人に席を譲ろうとしても
行動に移せないような内気なタイプなのだけれども
この時は流石にクヨクヨするのは駄目だと
釘をさし、その男の元に駆け寄った
隣にしゃがみこみ「大丈夫ですか?」
と少し大きめに声をかけた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ