第四章 空白期編
第八十八話 『揺れ動く心、動き出す子鴉』
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…えっと、あのね…?」
それでシホはまた顔を赤くして言い訳をしだす。
だがはやては手を緩めない。
「あんな。昨日シホちゃんがな、すずかちゃんの気持ちにどう向き合っていくべきかと必死の相談を受けたんよ」
『おー!』
聞き耳を立てていたクラスメート一同は一斉に声を上げる。
それでシホははやてに話すべきではなかったかと少し後悔している。
「今でも思い出せるわ。シホちゃんはなにかに思い至ったのか『私も、すずかの事が…―――」
「わーわー! 本当に勘弁して、はやて!!」
シホは必死にはやての言葉を止めようとするが時すでに遅し。
もうこの先の言葉を想像した一同はさらに騒ぎ出す始末。
それでシホはもうゆでダコのように顔を赤くして、
「…はやてぇ」
「…なんや、シホちゃん? そない地の底から聞こえてきそうな声を出して…?」
「後で、一緒に全力全開で模擬戦をしようか。今なら本気を出せると思うのよ…!」
「シホちゃん!? 力に訴えるなんてシホちゃんらしくないで!!?」
「ええい、うるさい! 今の私の羞恥心に比べれば容易いでしょう!? だから一体一で模擬戦しましょうね。
今ならソードバレルフルオープンとフルンティングで許してあげるから!」
「それってリンチや!?」
フルンティングにどこまでも追いかけられ高機動タイプではないはやてはすぐにサンドバックにされ、ソードバレルフルオープンで滅多打ちにされる光景を予想したのかはやてはシホに恐怖する。
ちなみに全部魔力刃でできたものなので宝具ではなくその宝具の効果を追加しただけのデットコピー攻撃だからバリアジャケットを抜く可能性はほとんどないので心配はない。
シホもそこまで鬼ではない。
「さすがに援護はできないよ。はやてちゃん…」
「はやて、ご愁傷様…」
「はやて、ガンバ…」
「ま、自業自得ね…」
なのは、フェイト、アリシア、アリサに見捨てられてはやては顔を青くする。
しかしそこに救いの女神(?)が現れる。
当然だがその人はすずかで、
「シホちゃん。『私も、すずかの事が…』の続きが聞きたいなー?」
「すずか…! そのね…!」
それで騒がしくなるクラスだったのだ。それは先生がやってくるまで続いたという。
今日も日常運転で平和である。
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