第三幕その四
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を覆った憎しみよ消え去れ。忌まわしい対立の炎は永遠に灯ってはならぬ」
フィエスコは静かに言った。その時遠くから何かが聞こえてきた。
「鐘か」
それは教会の鐘の音であった。
「神の声は全てを清めて下さる。人間の愚かな過ちも。しかし」
彼はもう一度シモンの顔を見た。
「罪の意識は最後の審判まで清められることはない」
鐘の音は静かに鳴り続ける。そしてジェノヴァの街を清め続けていた。
シモン=ボッカネグラ 完
2004・2・24
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