機動戦士ガンダムSEED
0193話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
手にはゴム手袋をつけている。先程感じにくかった6人目はこいつか。
「悪いが、彼が直接君の髪の毛を採取する。下手なトリックは使わないように」
アークエンジェルでの検査時は俺が誰か他の人物の髪の毛とすり替えたとか思っているのか?
まあ、俺としては別に直接髪の毛を取られても問題無いので大人しくその研究者のやりたいようにやらせる。研究者は俺の頭から数本の髪の毛を抜き、持っていたビニールパックへと丁寧にしまってからそそくさと部屋を出て行った。
「さて、では次の用件に入ろうか」
「まだ何かあるのか?」
「ああ。どちらかと言えばこれが本題と言ってもいい。君は自分がナチュラルの傭兵であると言っていたそうだな?」
「ああ」
「だが、我々が地球連合軍に参加している国のアクセル・アルマーという人物のデータを探しても、該当件数は0だった。もちろん同姓同名の別人は数人いたが、それらは今現在どこにいるのかを確認済みだ。……さて、これはどう言う事か教えて貰えるかな?」
そう来たか。確かに俺は転移者である以上この世界のデータベースなりなんなりに俺のデータがある訳がない。ここはプラント支援国である大洋州連合辺りの出身という事にしておくか? ……いや、わざわざそんな分かりやすい穴をそのままにしておかないだろう。となると、コーネリアにした説明をそのまま流用するか
「残念ながら生まれてからこっち、ずっと戦場を渡り歩いて来たんでな。生まれがどこの国かなんてのは俺自身が知りたいくらいだよ」
「……さて。そんな話を本気で私が信じるとでも?」
「そう言われても、事実は事実としか言えないな」
「なるほど、頑固だな。そうなると君にはしばらくの間このJOSH-Aに留まって貰う事になるが、もちろん否とは言わないだろうね?」
「ふん、その為に廊下に兵士を待機させているんだろうに」
「……連れていけ」
中佐がそう言うと、ドアから5人の兵士が入って来て俺へと銃口を突きつける。
「君が真実を話すまではこのJOSH-Aに滞在してもらおうか。話をしたくなったのならいつでも私を呼ぶといい」
兵士5人に、いかにも実戦には縁のなさそうなひ弱なエリート中佐が1人。こいつら程度ならすぐにでも無力化出来るが……いや、しばらくはこのJOSH-Aに潜伏している方が逆に動きやすい……か?
取りあえず逃げ出すのはいつでも出来るので、この場はこいつらに従って大人しく連行される事にした。
俺が連行された先は、一見すると普通の士官部屋のようだった。ただ、扉の前に銃を構えた数人の見張りがいるのが特徴と言えば特徴だろう。てっきり牢屋や独房なんかに連れて行かれると思ったんだが……一応俺が本当にナチュラルである可能性を考え、その場合に向こうに悪印象を抱か
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ