第73話 東京沈没作戦
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
歯には歯を! そして、スピンにはスピンで対抗するしかない!」
青年はそう言い、天高く飛翔する。
50mを誇る赤い巨人ことバイカンフーが天空を舞う。その目下には高速で回転する双子怪獣の姿が見て取れた。
「行くぞ! バイカンフースクリューキィィック!」
双子怪獣と同じ、いや、それ以上に高速で回転しながらバイカンフーは急速に降下した。
丁度双子怪獣とぶつかり合う形で竜巻の如く回転するバイカンフーが向ってきたのだ。
閃光が一瞬視界を奪った。
そして、勝負は一瞬により決まった。
地面に着地しているバイカンフー。そして、頭部を粉砕されて無様に倒れ付す双子怪獣。
その様を見るに勝負は決したと見えた。
【ば、馬鹿な! あの双子怪獣がこうも呆気なく―――】
「今だ、ウルトラマン!」
一瞬の隙を見せた。其処を見逃さずに、青年は叫んだ。
それに呼応し、ウルトラマンは立ち上がる。
双子怪獣を失った今こそ、マグマ星人を倒す絶好の機会なのだ。これを逃せば恐らく永遠に訪れない。
チャンスを生かすなら今しかないのだ。
【行くぞ、アストラ!】
【うん! 故郷の仇、今こそ!】
レオとアストラがそれぞれ構えを取った。
互いに手を合わせて放つ必殺光線、ダブルフラッシャーが放たれた。
その光線はマグマ星人に直撃する。
真っ赤に輝く光線はそのままマグマ星人に命中し、そして貫通した。
【がああぁぁ! お、おのれ……後一歩のところで……だが、これで俺の目的は完遂された……後は、残りの星間連合の奴等が……】
その言葉を最後に、マグマ星人は爆発した。
多少意味深な言葉が残ったが、とにもかくにも戦いは終わったのだ。
そして、ウルトラマンレオとアストラは、故郷の仇を討つ事が出来たのである。
【有り難う御座います。クロノスの人、お陰で東京を守ることが出来ました】
【礼には及びません。共に正義の為に戦う者としてはせ参じたまでの事です】
【やはり、流石はクロノス人だ。僕達と同じ正義の心に満ち溢れている】
会話の中からでも分かる。
青年の心には正義の心が宿っていた。だからこそ、彼はウルトラマン達に手を貸してくれたのだろう。
「おいロム、そろそろ次に行くとしようぜ」
「それもそうだな、ジェット」
ロムと呼ぶ、それは先ほどの戦闘機であった。
上空でそれが変形し、人型となってバイカンフーの隣に降り立つ。
「急がないとまたドリルが愚図るぞ」
「そう言うな。ドリルだって俺達を心配してるからそう言うのだろう?」
「やれやれ、相変わらずだなロムは」
ロムの言い分にジェットは肩を挙げながらそう言う。何とも微笑ましい光景でもあった。
戦いが終わった後のひと時の安心の時である。
だが、その時こそが星間連合の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ