第73話 東京沈没作戦
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獣の手によって沈没させられてしまうだけだ! 抵抗するだけ無駄と言う物よ】
勝ち誇るように高笑いを浮かべるマグマ星人。現状で奴等双子怪獣を破る術をレオも、アストラも持ち合わせてはいなかった。
このままこの青き母なる星は深い海の底に沈んでしまうのだろうか?
”待てぇぇい!!!”
その時だった。突如天を裂くかと思われる程の怒号が響き渡った。その怒号を耳にした誰もがその声の主を探す。だが、一向にそれらしき者が見当たらない。
ひたすらに探し続ける者達を尻目に、言葉は尚も続けられていく。
”優勢と劣勢には翼があり、常に戦う者の間を飛び交っている。
例え絶望の淵に追われても、勝負は一瞬で状況を変える……。
人、それを……【回天】という!”
【おのれ、誰だ! 姿を見せろ!】
姿が見えずとも声は聞こえる。その事実がマグマ星人を苛立たせた。
そんな苛立つマグマ星人を他所に声の主は声高く笑った。まるで、苛立つマグマ星人をあざ笑うかのように。
「そんなに俺を探したいか? ならば、天を見ろ! 人々が太陽を眺めるように、貴様も天を見上げるが良い! 其処に俺は居るぞ!」
【何?】
声の主が命じるままにマグマ星人は天空を見上げる。其処には天空を飛翔する一機の赤いジェットが飛んでいた。そして、その上に乗っている男が居た。
腕を組み愚かな侵略者を蔑むかの様に見下ろしていたのだ。
【貴様等か? この俺様に舐めた口を聞く輩は? せめて死ぬ前に名前だけは聞いてやるから名乗ってみろ! 貴様等の無様な名前をなぁ!】
「そうか、ならば貴様の言葉を返すように答えてやろう!
【貴様等に名乗る名前はない!】」
そう言葉を返し、青年は飛翔した。天空に向けて手を翳す。するとその手に光が集まり、やがて一本の剣と化した。
「正義の雷よ、我に力を与えたまえ!」
青年が叫ぶ。それに呼応し、雷鳴が、雷が、青年に集まっていく。
その光はやがて巨大な巨人の姿と成し、大地に降り立つ。
大地に降り立った後、纏っていた光は消え失せ、その代わりに現れたのは、赤いボディを纏った巨人であった。
「バイカンフウウゥゥゥ!」
【バイカンフー? まさか、貴方はあのクロノス人】
【クロノス人だと? 何故あのクロノス人が地球に居るのだ?】
バイカンフーの名を聞き、レオは青年が地球人ではないクロノス星の人間だと気付く。
そして、その名を聞いたマグマ星人が驚愕した。どうやら双方ともクロノス人を知っているようだ。
そして、どうやら今、このバイカンフーはウルトラマン達の味方をしてくれるようだ。
「俺も共に戦います。これ以上奴等にこの美しい星を汚させる訳にはいかない」
【だが、奴のスピンは強力だ! あれを破らなければ勝機が……】
「目には目を!
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