第4話 機動6課に入ろう。
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イトが思わずリクの傍に駆け寄る。
痛む鼻を押さえながら、フェイトの優しさに少しだけ感動しながら、リクは再び立ち上がる。先程とは違って鼻血が出ているのと、青筋が浮いているが特徴的か。ああ、それともう一つ。はやて達が引き攣る程の怒気を噴射しているのを加えておく。
「テメーら―――」
その迫力に、レイもアキも動きを止めてリクを見る。
「―――静かにしていろ」
「「はい」」
二人はあっけなく黙り込むのだった。
その余りの威圧に、レイとアキ以外にも、はやて達も黙り込む。最悪の空気に隊長室が包まれている。
「八神三佐」
そんな事を理解しているのかいないのか、リクははやてに視線を向ける。
「は、はいっ!」
普段から管理局の古狸と相対する機会の多いはやてでも、今だけはリクに完全に呑まれている。
それを何となく肌で感じ取ったのか、リクは無駄な事を言わず、丁寧に頭を下げる。
その姿からは、問題児と呼ばれる姿は微塵も感じられない。
「無剣リク、そして横に並ぶ二人を含め、機動六課へのお誘い、有り難くお受けします」
そんな形式ばった挨拶を述べた。
流石にリクが頭を下げているのだから、下げないわけにはいかず、残りの二人…レイとアキも頭を下げた。
こうして、元陸士245部隊の三人は、晴れて機動六課のメンバーとなった。
まあ、色々と面倒な問題を片づける必要があるが、それは部隊長である八神はやての仕事なので、リクやレイ、アキの三人は特に思う所はなく、心の中は、特にリクは内心、「仕事得たぜヒャッハー!!」と思っていた。
何だかんだでやっぱり問題児な三人なのだった。
◆
その後三人は、六課隊舎にある食堂に来ていた。はやてが、「皆に紹介せんとな」と言ったので、その為だ。ついでに一緒に食事を取って親睦を深めようとか、そんな事も考えているらしい。
「えー、突然やけど今日から新しく三名の局員がこの機動六課に入ります。皆、仲良くしたってなー」
はやての言葉に、元気よく返事したのはキャロ、エリオ、スバルの三人の管理局内で流れる噂を知らない、又はそういうのに疎い三人だけ。残りの人間は、三人に対して懐疑的な視線を送る。
もちろん露骨に反応こそしないが、送られる拍手はどこか空虚なものだった。
三人にしてみれば元気よく返事した三人以外の反応こそが普通だったので、特に気にはしていない。逆に元気よく返事した三人に対しては、無意識下で好感を抱いた。
そして三人は自己紹介を行う。
「無剣リク二等陸士です。よろしくお願いします」
「御剣レイ二等陸士です。かっわいこちゃんはドンドン俺の所に来てねー。夜は寝かせないぞー」
「剣葉アキ一等陸士」
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