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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-15港町の夜
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ところは用はねえが、場合によっちゃ、使えそうな呪文だな。ギラのあとで、それも試すか」
「うん。わかった」
エンドール周辺の、比較的弱い魔物を相手に、少女がギラを使えることを確認する。
さらに、トヘロスの発動を確認する。
「発動は、したみてえだが。効果を確認するのは、
手
(
て
)
間
(
ま
)
だな。今日は時間もねえし、これくらいでいいか」
「うん」
「じゃ、帰るか。もう一回、やってみな」
「うん。……ルーラ」
今度も危なげなく魔法は発動し、ふたりはコナンベリーに帰る。
「もう、完璧だな」
「うん。もう、大丈夫みたい」
宿に戻ったふたりを、トルネコが出迎える。
「お帰りなさい、マーニャさんに、ユウちゃん!お
腹
(
なか
)
すいたでしょう、今日はお祝いですからね、
奮発
(
ふんぱつ
)
して、いろいろ準備してもらったから!ふたりとも手を洗ったら、夕食にしましょう!」
「おお。さすが、
羽
(
は
)
振
(
ぶ
)
りがいいな」
「おいわい?なんの?」
「みなさんと仲間になったこと、灯台が元に戻ったこと、船が完成したこと、いろいろね。さ、早く手を洗ってらっしゃい」
「うん」
「マーニャさんには、いいお酒もありますからね!」
「さすが、姐御は気が
利
(
き
)
くな」
「あらあら。
褒
(
ほ
)
めても、お酒と食事くらいしか出ませんよ。」
「十分だ。じゃ、あとでな」
一行が宿の食堂兼酒場に揃い、トルネコが
音頭
(
おんど
)
を取る。
「では!みなさんとの出会いと、旅の
前途
(
ぜんと
)
を祝して!どうぞ、存分に、召し上がってくださいな!」
船が出せるようになり、早速再開された漁で
獲
(
と
)
れた新鮮な海の
幸
(
さち
)
を使った料理に、少女が好むようなお菓子、出し惜しみする必要の無くなった
渡来
(
とらい
)
の酒などが
振
(
ふ
)
る
舞
(
ま
)
われる。
一行は料理と酒に
舌鼓
(
したづつみ
)
を打ち、交流を深める。
「そうですか!お店を持つまでには、そんな苦労が!」
「苦労ってわけでも、ないわねえ。ほとんど、運がよかっただけですわね。」
「運も実力のうちと言いますからね!動かなければ、その運も
巡
(
めぐ
)
ってこなかったわけですから!参考になります!」
「あらあら、お
上手
(
じょうず
)
ねえ。さ、どうぞ、召し上がって。お酒は、飲まれないのかしら?」
「修業中の身ですから!今は、控えてます!」
「まあまあ。感心ねえ。頑張ってくださいね。」
「いい酒だな。こっちの大陸じゃ、なかなか見ねえ」
「船が出せるように、なりましたからね。また仕入れられるというので、奮発してもらえましたの。みなさんのお
手柄
(
てがら
)
ですから、どうぞ遠慮なさらないでね。」
「トルネコさん。兄さんは飲み出すと
際限
(
さいげん
)
がないので、あまりそういうことは」
「あらあら。マー
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