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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-15港町の夜
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彼女に、少し(やり)の使い方を教わり始めたところではありますが、基本的な役割は、前衛(ぜんえい)(たて)(やく)ですね。トルネコさんは、……主婦、ということですけれど。商人を目指す者として、商人の奥様のお話でも、聞かせていただければと思ってます。どうぞ、よろしくお願いします」
「ホフマンさん、ね。あたしなんかの話でよければ、喜んで。どうぞ、よろしくお願いしますね。」

 最後に、少女が名乗る。

「わたしは、ユウ。村のみんなの、仇を討つために、旅を、してます。魔法は少し使えるけど、まだ、魔力が少ないから。今は、ほとんど、剣で、戦って、ます。どうぞ、よろしくお願いします」
「村の。……みんな。……そう。そう、なの。ユウちゃん、ね。こちらこそ、どうぞ、よろしくね。」

 少女の言葉にトルネコは一瞬考えるが、深くは触れずに笑顔で応じる。

「うん。よろしくね、トルネコさん」
「あらやだ、トルネコさんだなんて。そんな、他人(たにん)行儀(ぎょうぎ)な。おばちゃんでも、呼び捨てでも、好きに呼んでくれて、いいのよ。」
「……トルネコ?……おばちゃん?……どう呼べば、いいの?」
「あらあら、かえって困らせちゃったわね。みなさんのことは、なんて呼んでるのかしら。」
「マーニャとミネアは、仲間だから、よびすて。ホフマンさんは、ホフマンさん。」
「ぼくは、お世話になってる立場なので!ユウさんも含めて、みなさんのことはさん付けで、呼ばせてもらってます!」
「そうなの。それじゃ、あたしも、呼び捨てにしてもらおうかしら。」
「うん、わかった。よろしくね、トルネコ。」
「あらあら、こんな若い子に呼び捨てにされると、なんだかあたしまで若返ったような気がしてくるわね。よろしくね、ユウちゃん。」
「トルネコは、よびすてにしないの?」
「あたしくらいの年になるとね、なにか付けたほうが、かえって呼びやすいのよ。」
「そうなの。わかった」
「さて、自己紹介は、こんなもんか。まだメシにも早えし、ルーラの練習にでも、行くか」

 マーニャが話を変え、少女が応じる。

「うん。ちょっと、怖いけど。使えるようになりたいし、頑張る」
「まあまあ。ユウちゃんは、ルーラが使えるの?まだ子供なのに、すごいわねえ。」
「まだ、使ったことはないの。だから、練習するの」
「そうなの。あたしも、ついていっちゃおうかしら。」
「……まだ、初めてだから。あぶないと、思う」
「危ねえってほどのこともねえがな。姐御(あねご)は今回は、遠慮してくれねえか」
「そうですね。トルネコさんには、少し、お話が」
「あら、そう。……そうね。それじゃ、ユウちゃん。練習、頑張ってね。」
「うん。頑張る」
「ぼくは、パトリシアの様子を見てきます。おふたりとも、お気を付け
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