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インフィニット・ストラトス〜IS学園に技術者を放り込んでみた〜
本編
第13話「クラス代表決定戦04」
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薫子
「…はぁ、また明日」
そう言って、部下Aを連れて立ち去って行く鏡也を薫子はやや納得いかない表情を浮かべながら見送り、自分もこの後の仕事を思い出し帰る事にしたのだった。
<アリーナ ロッカールーム>
一夏
「はぁ…、負けちまったな……」
今俺は第三アリーナの更衣室内のベンチに腰掛け、先ほどの試合の事を振り返っていた。
正直、あの三人や箒に合わせる顔が無いと思っていた。
そんな俺を皆は、“よく頑張った”等と褒めてくれたが、やっぱり情けなく思うし…、かなり悔しい。
千冬
「一夏」
一夏
「ち、千冬姉っ!?」
千冬
「バカ者、学内では教師として呼ぶようにと言ってるだろう」
一夏
「あ、ご、ごめん。じゃなくて――」
千冬
「フッ、冗談だ。この場には私とお前しかいない。普段通りにしろ一夏」
一夏
「え、あ、ああ。わかったよ千冬姉」
ほっ…よかった。また出席簿で叩かれるのかと思ったよ…。
そういえば、千冬姉の笑ったところって
IS学園
(
こっち
)
に来てから初めてみるな…
っていうか千冬姉でも冗談っていうんだ。
千冬
「おい、一夏。今失礼なこと考えてなかったか」
一夏
「いっ!? そ、そんなことないぜ千冬姉!!」
な、なぜわかったし……
千冬
「……まあいい。それで、始めてIS戦はどうだった一夏」
一夏
「どうって、最後は訳がわからないまま負けの判定が出てもう何が何だか……」
千冬
「…負けて悔しいか?」
一夏
「そりゃ…悔しいさ。悔しいに決まってる」
折角皆に協力して貰ったってのに、俺は……
千冬
「そうか、ならその悔しさをバネに己を磨き力を身に着けろ。
IS学園
(
ここ
)
ならそれを手に入れられる
術
(
すべ
)
がある」
一夏
「己を磨く…か。俺も千冬姉みたいに強くなれるかな……」
千冬
「さあな。それはお前の努力しだいだろう」
一夏
「そこは“お前は私の弟なんだ”とかいうとこなじゃいのか?」
千冬
「…何も私の様になる必要性なんてないさ。私は一人で我武者羅に強さを求めただけにすぎない。お前はお前らしく精一杯頑張れ」
一夏
「…俺らしく?」
千冬
「そうだ。もしも道に躓いたり、迷ったりした時は遠慮なく周りを頼れ。その中で築かれたモノは一生の宝物になる」
一夏
「宝物か……千冬姉、俺やってみるよ。今はまだ何をどうしたらいいのか解らないけど、精一杯頑張る!!」
千冬
「フッ、そうか」
そうやって優しく笑った千冬姉はなんだか少し羨ましそうに視えた。
千冬
「取りあえずは白式のスペックを知ることから始めるといいだろう。どうせオラクルの連中が今回のことを記録してるだろうから、やつらからデータを貰え。」
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