暁 〜小説投稿サイト〜
武で語るがよい!
約束と家族会議
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……それにこんな所で僕と戦闘する気ですか?
此処には清祥サッカー部や翠屋JFCの面々が沢山いるんですよ? だから物騒な事は止めましょ?」

そう言いながら、士郎さんの目の前に自分の左手を翳し制止を促しつつ
士郎さんの後ろの方に見える、清祥サッカー部や翠屋JFCの面々を観ながら士郎さんに問い掛ける。

「あぁ……分かった」
《クッ! 彼の言うとおりだ……一般の人、それも小学生にこれから起こるかもしれない惨劇を見せる訳にはいかない》

士郎さんは苦虫を噛んだ表情をするも、構えを解き、俺の右手を解放した
解放された右手は少し赤くなり、じんじんと痛みが走るが気にしない。

「理解して頂き、ありがとうございます
さて、今の貴方に対して僕の潔白を口で証明するのは難しいでしょう
だから……後日、僕と……いや、俺とコイツで勝負しませんか?」

そう言って俺は未だ鋭い目つきの士郎さんに、自分の右拳を前に出す
士郎さんは俺の突然の提案に眉毛がピクリと動き出した。

「……それはどういうつもりだい? まさか、殴り合いでもしようと言うのかな?」
《彼は一体何を考えている? 殴り合い?……いや、殺し合いを望んでいるのかもしれない……》

「あぁ、6割方当たりですね、でも、俺の望んでいるのは殴り合いではなく……真剣勝負です。やっぱり、貴方みたいに戦闘慣れしてる人や武道に携わる人なら、話し合いよりも真剣勝負の方が相手の真意とかを見分けやすいでしょ?」

俺は無邪気な笑みを溢しながら士郎さんに自分の考えを言い放つ
すると、士郎さんは俺の言葉を聞き、驚いた様に目を見開いた。

「……君は一体……何を考えているんだい?」
《分からない、どうして彼はそんな無邪気な笑みをしている……いや、彼はひょっとしたら……》

「何を考えているかですか? あはは! 強いて言えば貴方の御神流の剣術と戦ってみたいですね。俺は今、自分の力がどの位なのかを憶測では無く、勝負の中で実感したいって思っています。
それに、貴方だって一人の剣士です、強い人と力量を比べ合いたいと心の何処かで思っているはずです。だからこそ、己の磨き上げた武と武で語り合いませんか?」

俺は先ほどよりも無邪気な笑みを浮かべ、士郎さんへ挑戦状を叩き付けている
今まで俺は戦闘らしい、戦闘は先日あった熊との一戦だけだし、対人戦なんてした事も無いだが、今目の前に元剣士とは言え、この世界でトップクラスの実力を持っていた剣士がいるのだ。
自然と笑みも零れてくる……あぁ、何か気分がどんどんと高揚しいく
そんな俺の事を察したのだろうか、士郎さんの目つきは険しいものから穏やかなものに代わって行く

「あはは!……どうやら僕は誤解していたようだね、君を疑ってすまなかった
そして、その挑戦喜
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