第13話
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焼き鳥の眷属は予想以上に強かった。人数の差もあるのだろうけどこちらはもうオレと部長にレイナーレしか残っていない。対して、あちらは騎士が一人に戦車が一人、僧侶が一人、兵士が二人に女王と王が残っている。さすがに一人じゃあ二人を守りながら戦うのは難しい。ここは頼りになる師匠に活躍してもらおう。
「双葉、頼む」
オレの召還に応じて双葉が現れる。
「状況はどうなっている」
「こっちはオレと部長とレイナーレ。向こうは騎士が一人に戦車が一人、僧侶が一人、兵士が二人に女王と王が残ってる」
「半分か。分かった、王以外はこちらで仕留めさせて貰おう。すぐに終わらせる」
その言葉と同時に双葉の小宇宙が一気に膨れ上がる。その小宇宙は大気と交わり意思を持って拡散していく。
「ネビュラストーム!!」
学園のあちこちで同時に爆発音が聞こえてくる。
『ライザー・フェニックス様の騎士一名、戦車が一名、兵士二名、女王一名、リタイヤ』
うわぁ〜全滅、じゃないな僧侶と王が残ってる。
「うん?おかしいな、確かに手応えは有ったのだがリタイヤしていない?」
「双葉、一体何をしたの!?」
「簡単に説明するならピンポイント爆撃を私達以外の全員に喰らわせてみたのだが、手応えが有ったはずなのに倒せていない。どういうことだ?」
「ああ、そう言えば焼き鳥の妹も眷属だったはずだから再生したんだと思う」
「なるほど。ならば別の方法でリタイヤさせてくるからイッセーは敵の本陣に向かうと良い。部長とレイナーレは私が護衛しておく」
「頼んだ。じゃあ、行ってくる」
倍化の力を溜めながら小宇宙の強化で生徒会室まで一気に駆け抜ける。これが光速の世界か。しみじみと人間離れしてしまった事を思いながら扉を開けて焼き鳥の背後に立つ。速度をちょっとずつ落とすと、焼き鳥野郎が慌てているのが分かり始める。
「今更オレ達の強さに驚いても遅いぞ」
「何っ!?いつの間に」
声を掛けると同時に焼き鳥がオレに向かって炎弾を飛ばしてくるがオレはそれを赤龍帝の篭手で弾く。
「さあ、チェックだぜ焼き鳥野郎。覚悟しやがれ!!」
「ほざけ、下級悪魔の分際で!!」
「強さと階級はイコールじゃない事を教えてやる」
距離を一気に詰めて焼き鳥野郎を掴み、外に投げる。生徒会室は暴れるには狭いからな。
焼き鳥野郎は空中で体勢を立て直して先程より大きな炎弾の準備をしている。オレは窓から屋上に上り、構える。
「死ね!!」
かなりの大きさの炎弾がオレに向かって飛んでくるが全然怖くない。オレは小宇宙を燃やして技を放つ。
「廬山昇竜覇!!」
オレの小宇宙が龍の形取り、炎弾を喰らい尽くして焼き鳥野郎に向かっていく。
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